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英語ネイティブではない人向けの、効果的なアカデミック・コミュニケーションの手引き
ジャーナルを選びそこへ投稿する論文を書いたら、さらに書かなければならない仕事が出てきます。つまり、論文掲載の検討を求めて投稿先ジャーナルのエディターへあてた手紙(メール)です。同様のカバーレターを資金提供者への申請書に付加するよう求められたり、投稿論文のアブストラクトを大会事務局から求められたりすることも多いです。さらに書く仕事としては、論文の査読者や審査者からのコメントへの返事があります。
English for Academic Correspondence and Socializing [1] は、上で述べたようなカバーレターや返事を書くのに役立つ本です。本には、目的と読者がはっきりと書かれています。
「本書は、第一言語が英語ではない、あらゆる分野の博士課程の学生、研究者、講師、教授を対象としています。英語をいかに用いて学術研究における日々の活動を行うかを教えたいと思います。日々の活動とは、メールを書く、審査者やエディターに対応する、電話をかける、会議で交流する、といったことです」
本書は7つのパートに分かれています。5つが主となるパートで、メールの書き方、査読者への手紙と返事の書き方、電話とテレビ会議での話し方、英語のネイティブ・スピーカーへの対応、交流について扱っています。書いた文章のチェックについてのパートと、5つのパートで扱う仕事に関連した役に立つフレーズ集のパートがついて、7つになります。
この本を読んだ読者は、実践的なアドバイスがされていて、役に立つ最新の本だと思うことでしょう。著者の言葉を借りると、この本を読めば次の方法を学べます。
- 受け取った相手が心を開き、読み、返事を書いてくれるようなメールを書く
- 標準的な言い回しを正確に使い、形式のレベルも正しくできる
- 時制(過去、現在、未来)の使い方がよくなる
- 審査者やエディターと建設的な意見交換をすることにより、論文が掲載されるチャンスを著しく高める
- 大会では重要な人物と話し、よい仕事を得るチャンスを高める」
[1] Wallwork A. 2011. English for Academic Correspondence and Socializing. New York: Springer. 330 pp.
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