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大学や研究機関での面接にどう備えるか
ポスドクや大学教員の仕事に応募すると面接(インタビュー)を受けることになりますが、これは一般企業などでの面接とは大きく異なります。大学や研究機関での面接では通常、丸1日~2日間かけて、以下のようなさまざまな方法で評価が行われます:
- 1対1の面接
- グループ面接
- 研究発表を含むジョブトーク
- 授業の実施
- 交流会や食事会
- 大学・研究機関の見学
面接には、周到に準備した上で、自信を持って臨むようにしましょう。面接の準備に役立つ実践的アドバイスを、以下に挙げます。
大学・研究機関についての情報を集める:応募先の大学や研究機関についてできる限りよく調べましょう。特に、強み、優先事項、目標、目下の重点事項、文化(雰囲気)について調べましょう。また、学部のことについても調べましょう(例えば過去から現在までの研究領域、専攻の種類、資金の提供元、内部の諸規定など)。これは面接官からの質問を予測する上でも役立つはずです。また、十分に調べた上で面接に臨むことで、面接官に、あなたがそこで働くことに大いに興味を持ち、自分に合いそうな職場かどうかを真剣に検討したという印象を与えることができるでしょう。
面接官についての情報を集める
:大学・研究機関によっては、事前に面接官の名前を知らせるところもあります。事前にわかった場合は、面接官となる教授陣のプロフィールや研究領域を調べておきましょう。できれば、その人たちが書いた論文をいくつか読んでおきましょう。質問されそうなテーマについても見当がつくかもしれません。何といっても、面接官がどういう人なのかがある程度わかっていれば、気持ちに余裕をもって面接に臨むことができます。面接官の名前がわからなければ、電話で問い合わせてみましょう。それでもわからない場合は、ウェブサイトで教員一覧を確認し、その人たちについて調べてみましょう。自分のCV(履歴書)の内容をしっかり把握しておく:大学・研究機関向けに準備するCVには、出版履歴や担当した授業の一覧を記載しますが、それらの経験の中には何年も前のものも含まれているはずです。自分のCVの項目を1つ1つ確認し、過去の業績や、それらを行なった動機に関する記憶を鮮明にしておきましょう。過去の研究について詳しく答えられるように準備しておきましょう。
研究について話す準備をする:様々な場面で、自分の研究について話す必要が出てくるはずです。夕食時の雑談で2、3分話すこともあれば、面接で30分以上にわたって話すこともあるでしょう。それぞれの状況で何を話すべきかを明確にしておきましょう。
ジョブトークの準備をする:雇用判定委員会での決定は通常、正式な研究発表やジョブトークの結果をもとに下されます。多くの場合、ホール(講演会場)で教員や学生向けに正式なプレゼンテーションをすることになるので、大勢の人の前で話をする準備をしておきましょう。友人や同僚の前だけでなく、できれば知らない人の前で何回か練習しておくとよいでしょう。聴衆の中には他学部の人も含まれますので、話の内容が専門的になりすぎないよう注意しましょう。有益な情報を、興味を引きつけながら分かりやすく伝えられるようにしましょう。
面接の質問を予測し、答える練習をする:面接では何を聞かれるかわかりません。自分の研究や、研究助成金を得る手腕、教員・指導者として果たす役割、共同研究、これまでの経歴や将来の計画、自分がその大学・研究機関にふさわしい思う理由などへの質問の回答を準備しておきましょう。指導教官に面接の練習をしてもらえれば、なおよいでしょう。
感じよく対応する:就職での面接は、口頭試問とは全く異なります。雇用委員会があなたの能力を重視するのは当然ですが、一緒に気持ちよく働ける快活さがあるかどうかも重要な点とみなされます。食事会などの非公式な社交の場でも、常に評価されていることを忘れないようにしましょう。しゃべりすぎたり、はめをはずしたりしないように注意しつつ、常に自分の明るい面を見せるよう心がけましょう。
質問する:面接は、質問される場であるだけでなく、あなたから自由に質問できる場でもあります。将来の職場となるかもしれない大学や研究機関で、どのようなことが求められているのかを明確にしておきましょう(就業時間、プロジェクト終了までの期間、論文発表の頻度など)。特に研究助成金についてははっきりさせておきましょう。テニュア取得のプロセスとその基準および取得率、担当授業時間数、同僚たちの様子、他大学との協力関係などについても聞いておきましょう。
前もって準備を万端に整え、面接の直前にはリラックスし、漲る気力とすがすがしい気分で面接に臨むことが何よりも重要です。
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