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IMRAD形式の論文とは?
自分の考えを読者に効果的に伝えるには、論文をうまく組み立てることが不可欠です。たいていのジャーナルでは、伝統的な形式であるIMRAD形式(Introduction, Materials and methods, Results, and Discussionの各セクションの頭文字を取ってこう呼ばれる。「イムラッド」と発音)で研究論文を書くのが望ましいとされています。ここでは、それぞれのセクションを書くコツに触れたいと思います。
序論(Introduction)
「イントロ」とよく呼ばれているようです。また、「緒言」と言ったりもしています。序論のセクションでは、何を研究しているのか、どうしてその研究をしているのかを明確に述べなければなりません。先行研究を含め、どのような背景で研究が行われたのか、あなたの研究を文脈の中に位置づけることが大切です。読者は、あなたが何を伝えようとしているのかを理解する必要があるのです。序論では一般的な言葉を使い、自分の考えを論理的に展開して、研究が行われた背景を構築してください。
材料と方法(Materials and Methods)
省略して「メソッド」とか「マテメソ」と呼ばれることもあるようです。材料と方法のセクションでは、自分がしたこと、つまりどのように研究を行ったかについて述べます。うまく行われた研究であれば、再現が可能なはずです。つまり、論文に詳しく書いてある方法に従えば、他の研究者もその論文で得られた結果を再現できるということです。 序論、および材料と方法のセクションの書き方については、こちらの記事でも詳しく説明しています。
結果と考察(Results and Discussion)
結果のセクションでは、序論で概説した問題を解決できたかどうかを述べます。ここでは、データを含む実験の詳細を漏れなく記述することが肝要です。一番重要な結果を強調し、このセクションにまとめることで、必要な情報をすべて取り上げたとことになります。
考察も序論と密接に関係しています。一つの研究を行い、結果を導き出しただけで研究が終わるわけではありません。得られた結果が意味することについて議論し、その研究が与える影響を理解しなければなりません。結果と考察のセクションの上手な書き方については、こちらの記事も参考にしてください。
結論(Conclusion)
結論では、序論で取り上げた問題に関し、その研究から得られた主要な結論を述べます。簡単に言えば、研究から学んだことを書くのです。研究分野や研究トピックの中には、どのようにしてその結論にたどり着いたのか、なぜその結論になるのかに対する説明が、極めて重視される分野もあります。
あなたの研究が示唆していることを、読者(ジャーナルの編集者や査読者を含む)が完全に理解できるようにするため、論文を上手に構成し、IMRAD形式の各セクションをわかりやすく記述することが大切です。
IMRAD形式について学びたい方には、こちらのコースがおすすめです。
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