「序」と「方法」を書く秘訣

「序」と「方法」を書く秘訣

IMRaD形式 (Introduction, Materials and methods, Results, and Discussion)でよく知られている、伝統的な形式で科学論文が書かれることを望むジャーナルは多いです。これらの節は、それぞれ特定の目的を果たしています。各節で何を書くべきか、簡単にお話しようと思います。

ここでは、「序(introduction)」と「材料と方法(materials and methods)」の書き方について取り上げます。これらの節は、具体的な質問に対する回答にならなければなりません。そうすることで、各節を効果的に使い、研究を伝えやすくなるでしょう。



序(introduction)の書き方:W-H-Y質問に答える

論文で今書いている研究を通じ、解決したいと考えている問題について述べることから始めます。その問題がなぜ重要か説明します。ピーター・メダウォーがAs Peter Medawar warns in his Advice to a Young Scientist(訳注:『若き科学者へ』鎮目恭夫訳、1981年、みすず書房),の中で警告しているように、「その問題は、答えが何であるか、-つまり科学一般の問題か、あるいは人類にとっての問題かーに関わるようなものでなければならない(“the problem must be such that it matters what the answer is — whether to science generally or to mankind.”)」 次に、問題を解決するためこれまで何をしてきたか、簡単に概観します。最後に、過去の研究と比べて何が違っているか指摘し、導入とします。

 

「材料(materials)と方法(methods)」の書き方: H-O-W質問に答える
誰かほかの人がやりたいと思えば、実験を再現することができるように、十分に詳しい情報を載せます。材料の供給源、装置の型とモデル、量、継続時間、使用理由などを示します。どんな研究でも再現可能であることが期待されます。ですから、この節が特に重要なのです。 どんな「処置(treatment)」が行われ、いかにして適切な「統制(controls)」を整えたかを述べましょう。 そうすることにより、(処置群と統制群の)2群の間で妥当な比較が可能になるのです。また、この節は一番簡単に書くことができますから、この節から書き始めるとよいでしょう。 



「結果(Results)」と「考察(Discussion)」の書き方については、このシリーズの第2部 をご覧ください。 

 

 

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