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アブストラクトをもっと印象的にするには?
アブストラクトは映画の予告編のようなものです。映画の一部を見せ、重要な所を強調し、作品自体を観るかどうか決めさせます。アブストラクトは論文の要です。というのも、多くのジャーナル編集委員会はアブストラクトによって論文を選抜するからです。アブストラクトが編集委員会の目に留まらず、良い第一印象を与えなければ、論文が不採択になる可能性は最初から非常に高くなります。さらに、論文が掲載された後でも、読者が電子データの検索を通じてアクセスする最初の、ひょっとしたら唯一の情報がアブストラクトになるでしょう。読者はアブストラクトを見て興味を持って初めて、論文の残りを読もうと考えるのです。
人文科学と社会科学の研究では、アブストラクトは通常、記述的です。つまり、研究テーマと結論が記述されていますが、方法や結果について具体的な情報は書かれていません。レビュー論文や会議録にもこのようなアブストラクトが見られるでしょう。これに対し、自然科学の文章のアブストラクトはたいてい、背景、方法、結果、結論、副題(ある場合、ない場合がある)で構成されています。
それでは、研究を行った理由、目的、目的を果たした方法、主な結論などの、論文全体から出てくる重要なポイントを、どうやってわずか2、300字の一段落に収めるのでしょうか。簡単な仕事ではありませんが、ここでは、より簡単にするための10のステップをお教えしましょう。
1. アブストラクトを書くのは、論文を書いた後にしましょう。
2. 「序」と「結論」から主な目的・仮説と結論を選び出します。
3. 「方法」からキーセンテンスと重要語句を選びます。
4. 「結果」から主な結果を特定します。
5. ステップ2、3、4で選んだ文と語句を、序、方法、結果、結論の順番で、一つのパラグラフになるよう並べます。
6. 論文に書かれていない新しい情報がこのパラグラフに入っていないか、確認します。
- 定義されていない省略形や集団の名前
- 先行研究や引用文献についての議論
- 方法についての必ずしも必要ではない詳細
7. 余分な情報(ステップ6参照)を取り除き、文と文をつなげて情報の流れをよくしましょう。次のような順番が望ましいです:目的;基本的な研究デザイン、方法論、テクニック;主な結果;解釈、結論、意義について要約したもの。
8. アブストラクトに書いてある情報と論文に書いてある情報が一致しているか確認します。
9. アブストラクトを仲間に見てもらい、論文の目的、ねらい、方法、結論が明確に述べられているかチェックしてもらいましょう。
10. 最終的なアブストラクトが投稿するジャーナルのガイドラインを満たしているかどうかチェックします(字数制限、アブストラクトのタイプ、小見出しの推奨など)。
ここで、10のステップを念頭に自分のアブストラクトを再検討してみましょう。再検討し、より魅力的なアブストラクトすることができると思います。もう1つできるのは、先行研究をレビューする時読んだ中から、一番興味深い論文をいくつか見直すことです。これまで見た中で最高のアブストラクトがたまたまその中にあっても驚いてはいけません!
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