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ジャーナル・エディター向けワークショップ:オーサーシップと査読システム
2014年1月、エディテージは日本と韓国の各地で、研究者とジャーナル・エディターに向けたワークショップを開催しました。経験豊富なエディター、メディカル・ライター、出版コンサルタント、トレーナーである、エリザベス・ウェイガー博士(Dr. Elizabeth Wager)によって行われました。研究者、ジャーナル・エディター合わせて300名が参加してくれました。今回は、韓国のソウル国立大学病院、バイオメディカル研究所でのワークショップの一部を紹介します。ワークショップはKAMJE(Korean Association of Medical Journal Editors;韓国医学雑誌編集者会議)に所属するジャーナルのエディター向けに開かれたものでした。
取りあげられた重要なトピックには、オーサーシップの基準、アカウンタビリティ、自選(author selection)、とりわけグループ・オーサーシップ(訳注:グループ名でのオーサーシップ)がありました。ウェイガー博士は、このセッションの中で、査読に代わるシステム、伝統的な査読システム、ジャーナル同士のコンソーシアム、カスケード式(publisher cascades)、査読システムにおける根本的な変動などがありました。
セッションは初めに、ICMJEガイドラインの重要な修正箇所についての最新情報から始まりました。2013年8月にガイドラインの大きな再編成がおこなわれ、医学ジャーナルにおける学術研究の実施、報告、編集、出版に対する提言を行ったということでした。以下では、前の版(2008年)と改訂版(2013年)でのオーサーシップに関する重要な点をいくつか比較しています。
S. No | 2008 | 2013 |
1. | substantial contributions to conception and design, acquisition of data, or analysis and interpretation of data. | Substantial contributions to conception or design of the work, acquisition of data, or the acquisition, analysis or interpretation for the work; AND |
2. | drafting the article or revising it critically for important intellectual content. | Drafting the work or revising it critically for important intellectual content; AND |
3. | Agreement to be accountable for all aspects of the work in ensuring that questions related to to the accuracy or integrity of any parts of the work are appropriately investigated and resolved. |
著者のアカウンタビリティ、自選、グループのオーサーシップのほかに、博士は共2013年のガイドラインで新しく導入された点の1つである、協力者について論じていました。
「論文の署名欄を見れば、誰がMS(論文)の直接の責任者かがわかります。MEDLINEには、署名欄に書いてある名前はどれであっても著者として挙げられています。署名欄にグループ名が書かれていたらMEDLINEは、個々のメンバーを著者か協力者(時には著者ではない協力者と呼びます)として挙げるでしょう。個々のメンバーの名前が論文のどこかにあるとか、それらの名前が著者なのか共同研究者なのかを明示している注釈が署名欄に付いている場合です」
セッションの第2部では、査読の代わりのシステムに注目しました。実質的には投稿論文をすべて外部の査読者に送る、伝統的な査読システムについて簡単に説明しました。エディターは査読者を選び、査読さ者がエディターにアドバイスを与えます。こうした伝統的なシステムにはもちろん、著者に査読者を提案してもらうような、小さな変化はあります。
博士は続けて、ジャーナルのコンソーシアムについて簡単にお話しされました。つまり、最初の投稿先で却下されたとしたら、NPRCの中の別のジャーナルを選ぶことができ、審査が伝えられます。
またカスケード式(publisher cascades)についてもお話ししました。BMJグループの例によると、著者が(投稿にあたり)最大2つのBMJジャーナルを代わりとして選ぶことができるということでした。最初の選択で却下されたら、MSは自動的に2つ目のジャーナルに移り、さらに3つ目が選ばれます。最後に、個々の査読(つまり、ジャーナルの外で)、掲載前の審査、掲載後の審査についてお話されました。KAMJEのエディターは講義に心から感謝していました。
ワークショップとオンラインセミナーの今後の予定はこちらから。
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