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読んで学ぼう! 最新ワークショップレポート メディカルライティング・ワークショップin 台湾!
こんにちは。エディテージでワークショップの専任講師を務める西川マリです。11月にワークショップを開催するため、台湾を訪れました。
新薬申請のためのガイドライン、または、ランダム化比較試験やメタ分析、系統的レビューのためのガイドラインに準じて申請書類を執筆するというテーマで行いました。
ワークショップは二部構成でした。第一部の参加者は、NHRI (National Heath Research Institute: 国家衛生研究院)にて、薬品申請の相研究に従事する治験責任医師のみなさんでした。第二部の参加者の皆さんは、抗がん剤と比較したメタ分析の執筆を学ぶために参加された肺腫瘍学の臨床研究者の方々でした。つまり、台湾で最も優秀な研究者の皆さんにご参加頂きました。
新薬申請のための実験責任者の皆さんは、申請書類において最も重要な三つの文章を書く練習に取り組みました。つまり、実験の目的、考察における書き出しの文、まとめ、の三つです。
また、下記のページのサンプル表を用いて、導入部分の構成や統計データや臨床所見に関する表の編集についても学びました。
肺腫瘍学の責任研究者は、下記のページにある例に従って、考察部分の書き出し文章と、導入部分における目的を分析するために必須のツールと戦略について学びました。
The PRISMA Statement for Reporting Systematic Reviews and Meta-Analyses of Studies That Evaluate Health Care Interventions: Explanation and Elaboration (PLoS Med 2009;6(7):e10000100).
さらに、ガイドラインで推奨されるように、PICOSの追加要求データに従って、文章をリライトするという難しいタスクにも取り組んでもらいました。参加者の皆さんの第一言語が英語ではないということを考えると、かなりハードルが高い課題であったとは思います。
しかし、質疑応答の時間は非常に活発で、かつ、的を得た質問を多く頂きました。論文を投稿した場合のエディターリジェクトに関して率直な議論もありました。ある参加者は、投稿した数時間後に即リジェクトとなったそうです。また、査読者に不正行為を懸念を示す方もいました。
非常に難しいトピックであったと思います。ジャーナルに査読者を推奨するよう求められた場合にはどうすればよいかという質問もありました。日ごろから国際学会に積極的に参加し、同じ分野の研究者に多く会うようにアドバイスしました。それに加え、それらの国際学会のガイドライン委員会に参加することが非常に有益であるとお答えしました。そうすることで、後日、査読をお願いすることができる同じ分野の専門家と知り合うことができるからです。
長期的にライティングスキルを改善してゆく方法論についても多く質問を頂きました。特に、査読者やジャーナル編集者に論文をより魅力的に見せるにはどうすればいいか、その点に関して熱心に聞かれました。
研究プロジェクトは大体3年くらい続くと思いますが、それと時を同じくして、勉強会を立ち上げたりすることも一つの手でだと思います。また、昨今すっかり認知が広がったMOOCSというコーセラ、エデックスなどのオンラインコースを受講することも有効だと思います。
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