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学術誌“Radiology” (「放射線医学」)の概要と投稿時のアドバイス
目的と該当研究領域 | Radiology |
出版社 | Radiological Society of North America |
発行頻度 | 月刊 |
編集者情報 | Herbert Y. Kressel博士(編集者) |
出版基準
- 投稿は、原著論文(original research)、総括論文(authoritative reviews)、重要論文に対するバランスのとれた論評(commentary)、新手法・新技術に対する専門家の見解(expert opinion)に限ります。
- 原著論文には「新しい知見と患者の介護に対する意義」( “Advances in Knowledge and Implications for Patient Care”)を必ず含めること。
- 詳細は以下を参照。
http://pubs.rsna.org/page/radiology/pia http://tom.ecansol.com/radiology/RadPIA_English.pdf - 日本語版
http://www.tom.ecansol.com/radiology/RadPIA_Japanese.pdf
編集方針
- 著者は、Radiologyに最近出版された論文をいくつかレビューして、Radiologyの論文の形式や規定事項になじんでおくことが望ましい。
- 原著論文の原稿の場合、投稿は本誌だけに限ること。同じ、あるいは類似の研究材料を既に出版したり、Radiologyに論文が掲載される前に、著者あるいは同じ研究機関の研究者が他の学術誌にそのような論文原稿を投稿しないようにすること。
- 広告やニュース、あるいはその他の形式の出版物に、類似した研究内容が提出されている場合、Radiologyが原稿を受け取るときに著者はその旨を伝え、その提出された原稿のコピーを提供しなければならない。
- 既に出版された論文や、査読を受けている論文があり、内容が重複する可能性がある場合は、論文を投稿する際にその旨を伝え、かつ、Radiologyに投稿された原稿と、それらの出版物が大きく異なる点を述べる必要がある。そのような場合には、該当する論文を提供し、編集者が重複出版となる可能性があるかどうか判断することができるようにしなければならない。
- 編集者及び副編集者は、著者に対して追加データを全て提出することを求める権利がある。
- 科学的不正行為の疑いを解くために、編集者及び副変種者は、著者の所属する学部の学部長、大学、指導教官、あるいは、研究が外部機関によって資金援助を受けている場合は、その資金援助機関、又は研究公正局に原稿のコピーと問題のデータを送る権利を持つ。
- 規定、準備、投稿、そしてチェックリストの詳細は以下のページを参照。
http://pubs.rsna.org/page/radiology/pia
原稿査読のプロセス
加えて、Radiology 2007年7月号の「編集者より」の記事も読むことをお勧めします。(p.3-6、7-11) 原稿査読のプロセスと原稿の評価をする査読者について説明があります。
出版方針規定
Radiologyでは、利益相反の開示に関しては、広範囲にわたった規定が特別に定められている。
- 著者は、論文が受理された場合、ICMJE統一投稿規定利益相反申告書(ICMJE Uniform Format for Disclosure of Competing Interests)をオンライン上から提出すること。
- 業界出資の研究あるいは業界からの資金援助を受けている研究は、「実験材料及び研究方法」欄で、著者の中で、誰がその業界組織の従業員やコンサルタントではない人かを特定しなければならない。データの管理が可能な立場にあるということは、その業界組織の従業員やコンサルタントに利益相反があることになる可能性があるためである。
- 査読審査中にそのような情報を学術誌編集者が公開することはない。しかし、編集者の視点から必要性が認められた場合には、そのような情報が他の査読者と共有される可能性がある。
- 確実に、迅速な査読と時宜を得た出版ができるようにするためには、以下のような間違い・矛盾をしないようにすること。
1) 新しい知見を述べた部分で定量的データについて言及し忘れる。
2) 抄録(Abstract)で述べられた目的と、序論(Introduction)が同じでないかどうかチェックする。序論では研究内容を述べないこと。
3) 抄録では、IRB承認(Institutional Review Board、施設内審査委員会)、HIPAA (医療保険の携行性 と責任に関する法律)に準拠しているか(米国での研究の場合)、および/または動物愛護委員会(animal care committee)の承認(あるいは、望ましくないがIRB承認が受けられなかったこと)に言及しない。今後予定されている研究については、文書によるインフォームド・コンセントが必要。今後予定されている研究について、所属機関ではIRB承認が必要ない場合(米国外の研究に限る)でも、IRB承認の免責書が必要。
4) 自分の研究グループが以前出版あるいは投稿した研究と、現在の研究がどれほど重複するかを考慮していない。
5) STARD指針(STARD チェックリスト)を利用していない。
6) 患者に病変部位が1ヶ所以上ある場合に、クラスタリングを考慮した統計的検査をしていない。
7) 患者の年齢分布・男女比が明記されていない。また、これらの要素による有意差について言及していない。
8) 方法と結果がきちんと対応していない。よくみられる問題として、研究結果の一部が使われているのに、これらの結果の採用方法が書かれていないことがあげられる。
9) 文字制限を超過している。(研究に無関係な、長くまとまりのない考察は避ける)
10) 研究の限界について言及し忘れている。
著者向けのリンク集
• Radiologyの概要
• 著者について
• Radiologyに投稿する際の統計に関する問題点
• グラフと表を利用して結果を表示する時
インパクトファクターとランキング
6.33 (Thomson Reuters Journal Citation Reports, 2013)
(5年インパクトファクター:6.738)
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