効果的なマスコミ対応を学べる研究者向けオンラインコース
競争の激しい今日の学術環境では、論文を出版するだけではやっていけません。一般の人々との交流が、学術界での成功と結びつくことも増えています。科学者は、マスコミを通じて研究を宣伝し、その意義を一般向けに説明することが求められていると言えるでしょう。マスコミに出ることで、研究が一般に広まるだけでなく、新たな協力者や資金助成の機会を得ることにもつながります。ですから、科学者は自信をもってマスコミと向き合う必要があります。マスコミ対応スキルを向上させたいと考える科学者を支援しようと、SciDev.Netがオンラインのトレーニングコース「研究者のためのマスコミ対応スキル」(Media skills for researchers)を開始しました。SciDev.Netはロンドンを拠点とする非営利団体で、アドバイザー、政策立案者、研究者、マスコミに働きかけて、科学知識の普及に努めています。
「研究者のためのマスコミ対応スキル」コースは、キャリアの段階や、研究テーマ、マスコミ対応の経験の有無にかかわらず、すべての専門家向けにデザインされています。10時間以上にわたるコースの内容には、ビデオ講義、印刷可能なガイド、コミュニティでの議論、事例研究、実践が含まれ、すべての項目についてコースのファシリテーターから詳細なフィードバックを受けられます。コース作成者は、「終了時には、研究についてマスコミに語るスキルと自信を持てるようになります。また、オープンバッジ(デジタルバッジ)がもらえるので、学んだ成果を雇用者・友人・同僚と共有することができます」。
研究者一人一人に合わせて作られたこのコースは、カズ・ヤノフスキ(Kaz Janowski)氏の指導によって作成されています。SciDev.Netの編集者である彼は、ラジオとオンラインのプロデューサーとして20年以上の豊富な経験を持っています。また、世界中のジャーナリストや編集者のチームに指導や監督を行い、科学を効果的に伝えるための支援活動をしています。SciDev.Netの前はBBC(英国放送協会)に勤務していました。
手取り足取りのガイダンス、実践的な課題、そしてフィードバックが融合したユニークでわかりやすいSciDev.Netのコースは、マスコミとのやり取りに苦手意識を持ち、それを克服したいと願っている研究者にうってつけです。
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