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質問: 出版費用を払えない場合、投稿した短報を取り下げてもいいですか?
質問の内容 -
あるジャーナルから、「出版費用は無料で短報をアクセプトする」という招待メール(個人宛ではなく、不特定多数に宛てたスパムメール)が届きました。オファーを検討して、投稿や費用の詳細を問い合わせましたが、返答はありませんでした。それでも、レター論文もしくは論説という形の短報を書いて投稿しました。その際、出版費用は無料と理解していることも伝えました。そして今日、短報のアクセプト通知と共に、高額な出版費用の請求書が送られてきました。この場合、短報の取り下げは可能でしょうか?
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回答:
頂いた情報から判断すると、これはハゲタカ出版社の可能性が高いです。ハゲタカ出版社とは、主に金銭を目的として、迅速で手軽な出版を餌に、無防備な研究者から搾取することを目論む悪徳出版社です。ハゲタカであるとの判断材料は、発端のスパムメール(まっとうな出版社からのメールであれば、通常は受信トレイに届きます)、論文をアクセプトするまでの間に返信がないこと、投稿後に初めて返信があったこと、アクセプト通知とともに高額な出版費用を請求してきたことです。ハゲタカ出版かどうかを判別するためのツールとして、次の記事のチェックリストも参考にしてください:ハゲタカ出版社を見抜くための10のチェック項目
とは言え、ハゲタカ出版社という認識がなかったにも関わらず、あなたの一連の対応は正しいものでした。まず、最初の段階で投稿と出版費用について問い合わせています。そして、完全な形の研究論文ではなく、短報に留めています(もし前者であった場合、実りのない結果に終わったであろうことに、多くの時間と労力を割くことになっていました)。そして、投稿する際に、出版費用は無料であると理解しているとの旨を明確に述べています。これらは賢明な対応でした。
これからすべきことについて、次のアドバイスを送ります。
- 論文の取り下げを求める旨を、以下の理由を添えてジャーナルに伝えましょう:
- 出版費用が高すぎる。
- 当初から、出版費用が無料であるとの前提で論文投稿する意思を表明していた。
- その表明への返答がなかったため、当然ながら費用は無料であると理解していた。
- 高圧的なハゲタカ出版社も多いため、あの手この手で費用の支払いを要求してくるかもしれませんが、それに屈することなく、「費用は支払わない」、「論文の取り下げを求める」という姿勢を崩さないでください。向こうは最後の手段として、論文を無断で出版し、既成事実を作った上で再び費用を請求してくるかもしれませんが、それでも強気の姿勢を崩さないようにしましょう。
- 向こうから返答がない場合は、次のようなメールを送りましょう:「所定の期限(10日程度)を過ぎても返答がない場合は、論文は取り下げられたものとみなす」。
- 今後のための参考資料として、ジャーナルとのやり取りの記録はすべて残しておきましょう。過去のやり取りをすでに削除してしまっている場合は仕方ないですが、今後のやり取りはすべて保存しておくようにしてください。
- 必要に応じ、別のジャーナルで論文を出版する道を探りましょう。ただし、執筆したものが、内容的に最初のジャーナル向けのものである場合は、別のジャーナルには適さないかもしれないので注意しましょう。
- ハゲタカ出版の手口や、ハゲタカ出版に関わったことで生じる影響について、学びましょう。故意であるかどうかに関わらず、ハゲタカジャーナルで論文を出版した研究者は、学術界での信頼を失う可能性があります。
以下の記事を参考に、ハゲタカ出版についての理解を深めましょう:
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