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質問: コロナ禍における論文の投稿時期について
そのような懸念を持たれるのはもっともであり、よい質問だと思います。私たちは、現状を以下のように見ています。
コロナ禍によって、出版ワークフローは、とくにさまざまな国で独自のロックダウン体制に入った当初、影響を受けました。リモートワークを余儀なくされる中、人々がこの「ニューノーマル(新常態)」に慣れるには、少々時間を要しました。しかし、危機が始まって約半年を経て、複数の国では新規感染者数が横ばいになり(その中には、初期に大きな影響を受けた日本も含まれます)、ロックダウン体制が落ち着いてくると、リモートワークでも生産的な働きができるようになりました。
たしかに今、新型コロナウイルス関連の論文投稿は非常に多くなっていますが、このQ&Aフォーラムに届く質問を見てみても、ほかの分野の投稿も続いています。よって、研究者もジャーナルも、堅調に活動を続けていると言えるでしょう。
ご質問の核心についてですが、アクセプトは割合や投稿数で決まるものではなく、原稿の良し悪しで決まるものです。(少なくとも、質の高いジャーナルではそうです。)したがって、よく書けたと思える原稿があるのなら、待たずに投稿すべきでしょう。待つべき理由があるとすれば、原稿をもっと改善できると思える場合だけです。それでも、あまり長く先延ばしにするべきではありません。なぜなら、原稿とは、たとえ出版後であっても、常に改善の余地があるものだからです。
むしろ、待つことでリスクが生じる可能性もあります。ほかの誰かが同じような論文を発表し、あなたの研究が「先を越されてしまう」かもしれないからです。それに、早く投稿する分だけ、その後のプロセスも早く進むでしょう。
前に進む決断をして、よい結果を得られることを願っています!
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