学術雑誌エディターのための黄金律

学術雑誌エディターのための黄金律

 [この記事はis co-authored by ポーランドのポズナンでフリーの科学専門翻訳家・エディターをしているシルビア・B・ウフナルスカ(Sylwia B. Ufnalska)と、オランダのデン・ハーグでPharmaceutisch Weekbladのエディターをしているアルヤン K

S.ポルダーマン(Arjan K.S. Polderman)の共著です。The European Association of Science Editors (EASE)のご厚意により記事の内容を再現しています。オリジナルの掲載はこちらから読むことができます]

エディターとして、私たちは全員、非常に多忙な傾向があります。そのため、細かいことや重大なことを忘れてしまうことがあるかもしれません。ですから、自分たちの仕事で何が必須なのか覚えておくための黄金律を書いておくと役に立つように思われます。それを掲示板に貼り、暗記しておくとよいでしょう。

2014年5月に行われたEASEのフォーラムで話し合ったとき、最初の原稿のルールは7つでした。話し合いの結果、新しいルールを3つ付け足し(#2、#9、#10)、5つはもっと明確にしました(#3、#4、#5、#6、#7)、補足として参考文献も付けました。結果としてできた修正案を、2014年6月にクロアチアのスプリットで行われたEASE総会で提示しました。2つの原稿にかかわる話し合いに寄与してくれた人全員に感謝の意を表します:リチャード・ローチ(Richard Lorch)、エド・ハル(Ed Hull)、マルチン・コザック(Marcin Kozak)、アイリーン・ヘイムス(Irene Hames)、アンジェラ・ターナー(Angela Turner)、ノーマン・グロスブラット(Norman Grossblatt)、マリー・エレン・ケランズ(Mary Ellen Kerans)、エヴァ・バラニオーヴァ(Eva Baranyiová)、アルメン・ガスパリアン(Armen Gasparyan)、その他のエディターの方々。

最終版は、スプリットでの総会の後まもなく、EASE委員会に承認されました。下の表をご覧ください。キーワードは太字で示し、できる限り簡潔で役立つようにしたいと思っていますので、黄金律の文は短くしています。

ご意見、ご感想お待ちしています。

学術雑誌エディターのための黄金律
1. 対象となる読者を意識する。 
2. 著者に対する指示は簡潔でわかりやすくし、定期的に見直す。著者に対する指示の中で、EASEのガイドライン1(21ヶ国語以上の言語で使用できる)に従うよう求めることが可能。
3. 査読プロセスが確実に公正になるようにする(通常は、査読者は2,3名だが、必要があればそれ以上も可)。Science Editors’ Handbook2 の4章、およびThe golden rules and the peer review good practice checklist3を参照すること。
4. 倫理的問題には細心の注意を払う: データの捏造とデータ操作、剽窃、オーサーシップ(著者資格)、利益の相反、著作権、法規制などScience Editors’ Handbook2の5章、EASE Guidelines1の10ページ (出版倫理チェックリスト)、COPEのフローチャート4を参照すること。4
5. 他者を尊重する; 著者には、できるだけ早く進捗・遅延状況を知らせる;査読者と著者に負担をかけ過ぎない。 
6. 適切な方法が使われ、正確な引用がされている、完璧、簡潔、明快な出版物になるよう、ベストを尽くす。Science Editors’ Handbook2の1章と2章、報告書ガイドライン(たとえばEQUATOR Network5に書かれている)、San Francisco Declaration on Research Assessment6を参照。
7. アブストラクトでは、最も重要な情報(通常は; 背景、目的、方法、結果、考察)を正確にまとめ、主なキーワードを含める。EASE Guidelines1の2ページ、7ページを参照。1
8. 出版物および編集プロセスに関する文書を、安全に長期間保管する。 
9. 自分のジャーナルを発展させる。Science Editors’ Handbook2 の3章と6章、およびEuropean Science Editing7を参照。
10. 完璧に達することはできない。だからこそ、良識が必要となる。 

 

さらに詳しく知るためにInternational Standards for Editors and Authors8Code of Conduct and Best Practice Guidelines for Journal Editors9など。



参考文献:

1. European Association of Science Editors. EASE guidelines for authors and translators of scientific articles to be published in English. 2014. Available from http://www.ease.org.uk/publications/author-guidelines (accessed 24 June 2014).

2. European Association of Science Editors. Science editors’ handbook. 2nd ed. Smart P, Maisonneuve H, Polderman A, editors. 2013. Available from http://www.ease.org.uk/handbook/index.shtml (accessed 24 June 2014).

3. Appendix I to Hames I. Peer Review and Manuscript Management in Scientific Journals: Guidelines for Good Practice. Oxford (UK): Blackwell Publishing & Association of Learned and Professional Society Publishers, 2007. Available from http://media.wiley.com/product_ancillary/94/14051315/DOWNLOAD/app1.pdf (accessed 24 June 2014).

4. Committee on Publication Ethics (COPE) flowcharts. Available from http://publicationethics.org/resources/flowcharts (accessed 24 June 2014).

5.  http://www.equator-network.org/home/ (accessed 24 June 2014).

6. http://am.ascb.org/dora/files/SFDeclarationFINAL.pdf (accessed 24 June 2014).

7. http://www.ease.org.uk/resources/journal/archive (accessed 24 June 2014)

8. Committee on Publication Ethics. International Standards for Editors and Authors. Available from http://publicationethics.org/international-standards-editors-and-authors (accessed 24 June 2014)

9. Committee on Publication Ethics. Code of Conduct and Best Practice Guidelines for Journal Editors. Available from http://publicationethics.org/files/Code_of_conduct_for_journal_editors_1.pdf (accessed 24 June 2014)

 

 

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