- 記事
- 人気
ジャーナルを知ろう!消化器病とストーマ・ケア看護の研究の専門誌:『Gastrointestinal Nursing』
この論文シリーズでは、イギリスで消化器病とストーマ・ケア看護師が果たす独特の役割と自分たちの仕事と関連した研究論文を発表するストーマ・ケア看護師の重要性について描写を試みています。
ストーマ・ケア看護の始まりは1970年代にさかのぼります。ロンドンの聖バーソロミュー病院の病棟看護師だったバーバラ・サンダース氏が最初に、ストーマ手術を行った患者の世話をするため、看護師に対しストーマ・ケアの訓練を始めました(Breeze, 1995)。
おそらくイギリスで最初の看護専門職の一つにあたるでしょう。イギリスでは、内視鏡検査ができる看護師が、非浸襲的治療手段あるいは最小限の浸襲的治療手段を行う看護師への道を切り開いてきました。
1990年代には、医師不足を解決する方法として、また、役割の拡大を望む看護師の声に応じる方法として、ファイバースコープS状結腸鏡検査を看護師が行うようになりました(Norton and Vance, 2009)。2012年の監査(audit)に対応した炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease;IBD) 専門の看護師の半数以上が、処置をする決断を下したり、患者に薬を処方したりもする、と述べていました (Mason et al, 2012)し、それにより、患者は定期的に予約して医師に診察してもらう必要が少なくなったということです。
したがって、こうした看護師が自分たちの経験や成功事例を仲間と共有することは、不可欠です。同時に、この狭い特定分野の看護師を満足させ、研究や仲間との交流を後ろ押ししてくれる出版物があることも大切です。
Gastrointestinal Nursing は、消化器病とストーマ・ケアの看護を専門にするジャーナルで、この分野の看護師が自分たちの成功事例や、自分たちの病院、診療科で導入している技術を、互いに共有するための基盤になっています。ジャーナルに掲載されている研究やレビューはすべて、二重盲検法による査読を受けており、論文の信頼性を高めています。この分野の看護については、非常に限られた数の論文しかないことを考えると、そうした論文が掲載されることは、看護師により看護師のために書かれた文章を増やすのに役立つでしょう。
Gastrointestinal Nursing には、初めて論文を書く著者のための指導教育プログラムもあります。何年も経験を積んでいても、論文は書いたことのない看護師はたくさんいます(うまく書けなかったらどうしようと心配する看護師の声をたくさん聞いたことがあります)。指導教育プログラムでは、論文を書いたことがない看護師をGastrointestinal Nursing 編集委員会のメンバーが担当し、論文を査読に送る前に、一番効果的なフォーマットを教えます。
消化器病とストーマ・ケアの中では専門領域の多くが相互に関連しています: ストーマ・ケア看護師の患者には、IBDを患っている人がいます; 肝(疾患の)ケアを行う看護師の患者は、上部消化管(upper gastrointestinal (GI) tract)に問題を抱えています; 内視鏡検査の予定がある患者の中にも、上部消化管の問題がある人がいる可能性があります。ですから、こうした専門領域の看護師の間で知識を共有することが、この領域の看護や患者ケアを進歩させるためには欠かせないのです。
目的と範囲 | Gastrointestinal Nursing では、消化器病看護に関するあらゆるテーマについて、二重盲検法による査読を受けた論文を掲載しています。専門家による分析(expert analysis)、原著論文(original research)、事例研究(case studies)、レビュー論文(review articles)、消化器病とストーマ・ケア看護における最新ニュースが掲載されています。重点を置く分野は、炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease (IBD))、内視鏡検査、ストーマ・ケア、肝臓病学(hepatology)、結腸直腸がん、過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome (IBS))、セリアック病(celiac disease)、胃-食道逆流症(gastro-oesophageal reflux disease (GORD))、消化器病その他の面 |
出版社 | MA Healthcare Ltd |
発行頻度 | 1年間で10号 |
編集者情報 | 監修: Theresa Porrett PhD 理学修士(MSc) 登録看護師(正看護師)(RGN); エディター: Jolene Menezes 文学修士(MA) |
編集委員会 | http://www.magonlinelibrary.com/page/gasn/board |
ジャーナルのガイドライン | http://www.magonlinelibrary.com/page/gasn/for-authors ジャーナルには、著者資格と利益の相反に対する厳格なガイドラインがあります。また、医学雑誌編集者国際会議(International Committee of Medical Journal Editors)のガイドラインに従っています。 |
投稿方法 | インターネットから論文投稿できます: http://www.epress.ac.uk/gin/webforms/author.php |
索引掲載 | エブスコ社による看護学関連のデータベースCINAHL, 世界最大級の抄録・引用文献データベース SCOPUS |
参考文献
Breeze J (1995) Stoma care: Is there room to extend our practice? Br J Nurs 4(17): 1001-5
Mason I, Holbrook K, Kemp K, Garrick V, Johns K, Kane M (2009) Inflammatory bowel disease nursing Results of an audit exploring the roles, responsibilities and activity of nurses with specialist/advanced roles.
http://www.rcn.org.uk/__data/assets/pdf_file/0008/433736/004197.pdf (10 October 2014)
Norton C, Vance M (2009) Nurse delivered endoscopy. BMJ 338: a3049. doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.a3049
コメントを見る