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査読についてよくある質問
査読についてわからないことがあるのですか? 査読に関してよくある質問を挙げてみました。
オープン・ピアレビュー(Open peer review)とブラインド・ピアレビュー(Blind peer review)はどう違うのですか?
ブラインド・ピアレビューとは、著者、査読者のいずれか、あるいはどちらもが相手が誰であるかわからないようにしている査読のことです。シングル・ブラインド・ピアレビュー(single-blind peer review)では、著者には査読者が誰かわかりませんが、査読者は著者が誰であるか知っているというシステムです。ダブル・ブラインド・ピアレビュー(double-blind peer review)は、著者、査読者ともに相手が誰だかわからないシステムです。つまり、著者は誰が査読者かわからず、査読者も誰が著者かわからないのです。
オープン・ピアレビューでは、査読者も著者も相手が誰であるかわかっています。ある論文がリジェクト(却下)された場合、誰が論文を査読したのかや、期待されている水準に達していなかった理由も著者に明らかにされます。の理由論文を査読したのが誰であるかということや、期待されている水準に達していなかった理由も、著者にはわかります。論文が掲載されると、論文のすべての稿だけでなく、査読者のコメントやそれに対する著者の回答が、論文の最終版とともに掲載されます。
2つのタイプの査読の良い点は何ですか?
ブラインド・ピアレビューの匿名性は、様々なバイアスを小さくすることを意図していますが、査読者は自分の名前が明らかにされないのを知っているために、著者に対して不正確で無責任なフィードバックを行うことが時にはあります。マーク・ヘンダーソン(Mark Henderson)はBritish Medical Journalに掲載された論文の中で、「必要な吟味がなされずに採択される論文がある一方、不当に却下される論文もある」と、ブラインド・ピアレビューを批判しています。
オープン・ピアレビューの査読プロセスの透明性を担保します。けれども、査読者によるコメントやそれに対する著者の回答、元原稿が公開されるため、著者や査読者のなかには、批判を恐れてオープン・ピアレビューをいやがる人もいるでしょう。
査読プロセスが遅れる理由は何ですか?
遅れないようにするため、著者は何をすればいいでしょうか?
最近掲載された研究によれば、査読プロセスが遅れる理由としてよくあるのが次の2点です。
1)論文に適した査読者を見つけることが困難
2)論文がジャーナルの技術的ガイドラインや倫理規定に従ってなく、フォーマットがメチャクチャで、何を言いたいのかよくわからない
査読プロセスを迅速にするため、投稿時に査読者を推薦するのも一つの手です。査読者を推薦するときは、その分野について十分な専門性を持ち、実績があり、信頼のおける査読者を推薦しなければなりません。また著者も、論文がジャーナルのガイドラインを順守しているようにし、必要ならば投稿前に、言語表現の専門家によって論文を校正してもらうことが肝要です。
こちらのコース「優れた査読者になるには(初級・上級)」も役に立つと思いますので、参考にしてみてください。
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