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シニア校正者からの論文執筆&出版のコツ
なぜ学術論文出版とサイエンティフィック・コミュニケーションの世界に足を踏み入れたのですか?
これまでのキャリアを通じて、私は他の人の論文の編集作業や論文執筆が好きだということに気付きました。製薬業界の不況もあり、私はサイエンティフィック・コミュニケーションに関わるキャリアを進めていくことを決め、そんなときにカクタスに採用されました。日本、中国、インド、韓国、ヨーロッパに多くの友人がいます。実のところこの交友関係が、他の国の人が書く論文や英語の使い方などについて、何を言おうとしているのか正しく理解する手助けをしてくれたのです。
カクタスにおいてプレミアム英文校正を担当していますね。この仕事を通じて、論文執筆、編集作業、そして論文出版に対するアプローチの仕方に影響を受けましたか?
カクタスで英文校正の仕事をすることで、治療学に関する知見を広げることができました。科学分野におけるエディターとしてのトレーニングは、原稿の質を改善するためにどうずれば良いかという方法を模索しながら鍛えました。すべての専門分野の知識があるわけではないのですが、一般的な読者向けに書いた論文で、著者が十分に説明していない場合などは、私はそれに気付き、補足できるといったことができます。
私と同じ専門分野に関連した研究をおこなっている著者には、詳細な質問をたくさんします。(ターゲットジャーナルの査読者からも同じような質問がくることを多くみてきた経験から)したがって、原稿の編集に取りかかるときは、私のこれまでの経験や知識をフルに活用して、著者の原稿を改善するために多くのの提案をするように心がけています。
論文を出版し、科学者として研究チームを引っ張ってきました。自身の経験から、しっかりと構成された原稿の定義とは何でしょうか?
科学者や研究チームのリーダーといった様々な役割を担ってきましたが、私は常にエディターとしての仕事に興味がありました。常に問題を明確にし、著者が出した結論を論理的に説明し導く論文はしっかりと構成されている思います。このような論文には、それぞれのコンセプトのもとに立てられた論理的な脈絡に沿ったものが必要です。これに従っていた場合、ある専門分野の深い知識がなくとも、この思考や実験的なプロセスはたいてい明確です。もし原稿が明確でなければ、著者にはその部分をもっと詳しく記述するように指摘します。
論文の著者として、どのように投稿先のジャーナルを選択していますか? また、ジャーナル選択に関して、他の研究者にどのようなアドバイスしていますか?
ジャーナル選択のプロセスはとてもシンプルだと思います。学術論文の著者であれば、常に自分の研究分野で最も権威のある有名なジャーナルをターゲットにすることです。臨床の著者であれば、あなたが教える臨床医が読むジャーナルをターゲットにします。
前者の読者にとっては、論文の内容を表すタイトルが読者を惹きつけるカギとなります。後者の読者にとっては、読者にとって難解なテーマには、あなたの経験を読みたいと読者に思わせるようなキャッチーなタイトルをつけるのが良いでしょう。そうは言っても、著者からの提案を除いては、私はタイトルをあまり編集しないようにしています。著者のほうが読者のタイプを判断できると思っているので。
学術論文専門のエディターとして、優れた英語の論文とはどういう論文か教えてください。また、著者によくある間違いとは何でしょうか? それらの間違いをどうすれば避けることができますか?
実のところ私が校正する論文の英語のクオリティには、いつも感心しています。英語は常にシンプルで直接的な言語というわけではありません。時々、非ネイティブスピーカーにとっては意味がはっきりしないニュアンスを含むことがあります。著者がニュアンスに精通したことを立証したとき、私はいつも畏敬の念を抱きます。私の経験では、ライティングにおける一般的なミスには、文章が短すぎたり、途切れたり、読むのが難解である、などが含まれます。
またその一方で、コンマを多く入れて、たくさんのアイデアを文章に詰め込み過ぎる著者もいます。これは著者のメッセージの明快さを壊してしまうことになります。著者への最善のアドバイスは、あなたが伝えようとしているメッセージについて、それをあなたの子供に説明してみることです。エディターの視点から、メッセージが明確だが、文章が短い、切れているといった問題を抱えたお客様の論文は、1番お手伝いが容易ですね。
印象的なお客様との経験を教えてください。
私が仕事した中で、印象的なお客さまが2名がいます。1人目は、短めの論文を書いた方です。その方からはたくさんの質問をいただきました。英語はものすごく上手でしたが、彼はユーモアのある書き方をしようとしていました。その方からはたくさんの質問をいただき、またその方が意図していたことを説明してもらいました。そして、結果的に、私たちはその方が望むゴールにたどり着くことができたと思います。質問のやりとりを通じて築くことができた関係はとても嬉しいものです。これは、論文著者とエディターがお互いに理解し合うことを確認できる、リアルタイムの「校正者への質問サービス」の利点を示す英文校正作業の理想の一例です。
2人目の経験ですが、歯科医学の論文を書いた著者の方です。私が編集作業を担当したこの論文はとても素晴らしいものでした。まさにワールド・クラスの論文でした。この方はとても協力的な方で、私が可能な限り関連情報を収集できるように、論文に関連した映像も送ってくれました。このような論文を出版することに、エディターとして参加できて本当に光栄でした。
あなたは多忙な毎日を過ごしていますね。エディターの仕事をしていないとき、どのような時間を過ごしていますか? 科学者以外の一面を教えてください。
プライベートでは、青少年に対して、日常生活を有意義なものにするためには、努力や学びが大切であること、またリーダーシップを身に付けることや道徳ある行動をすることの大切さを教える活動を手伝っています。将来のリーダーを育成する活動に携わることができて、とても満足しています。彼らは、将来的に彼らの家族やコミュニティーの中だけでのリーダーにすぎなかったとしても、リーダシップについて学んだ経験は、毎日の生活の中でいずれきっと役に立つでしょう。あとは、休みの日は、家族と過ごす時間を大切にしていますね。
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