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GoogleがCarbon Removal Research Awardsで炭素除去技術を後押し
地球環境は産業革命前の時代と比べて劇的に変化しており、その変化は、人間の活動と健康だけでなく、生態系全般に影響を与えています。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)1によると、極端な気象現象が起きる可能性を減らし、すべての人が生存可能な未来を実現するためには、地球温暖化を1.5°Cまでに抑えることが不可欠です。これまでのところ、地球温暖化を抑制するための活動と計画は十分ではありません。しかし、気候変動の緩和に欠かせない取り組みとして、大規模な二酸化炭素除去戦略が注目を集めるようになってきています。
Googleは、炭素除去を目的とした研究プログラムを支援するCarbon Removal Research Awardsを創設しました。炭素除去に関する課題解決を後押しして分野の発展を促すことを目指し、最大3人の博士課程の学生もしくはポスドク研究員を、最大3年間サポートします。とくに開発を期待されている炭素除去技術として、CO₂の直接回収(例 ブルーカーボン)、再植林と植林、有機物の沈降、風化促進が挙げられています。
この賞は、画期的で効果的な対応が早急に求められる炭素除去領域の研究を活性化し、地球が直面している重要課題に取り組む研究を飛躍させるチャンスです。気候変動との闘いで積極的な役割を果たし、持続可能な未来の実現を促そうとしているGoogleは、世界中の研究コミュニティから有意義かつポジティブな変化の可能性を秘めた提案が行われることを期待しています。Carbon Removal Research Awardsの詳細はこちらからご確認頂けます。応募締切は2023年4月28日です。関心のある気候研究者の方は、ぜひチェックしてみてください。
脚注
1. Intergovernmental Panel on Climate Change (IPCC). IPCC Special Report on Impacts of Global Warming of 1.5°C above Pre-industrial Levels in Context of Strengthening Response to Climate Change, Sustainable Development, and Efforts to Eradicate Poverty. 2018. https://doi.org/10.1017/9781009157940
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