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質問: シソーラス検索をした結果を論文に記載する場合のルールを教えて下さい。
質問者は、システマティックレビューもしくはきわめて詳細な文献レビューを行なっているようです。また、原稿を書き始めているか、もしくは書き始めようとしているところだと思われます。そうであれば、すでにご承知かもしれませんが、システマティックレビューとメタアナリシスのプロトコルを用意して登録する必要があります。(これが、2つのご質問に対する答えの回答の一部になります。)プロトコルは、レビューを開始する前に登録するのが理想ですが、論文を投稿する前でも可能です。プロトコルを登録することによって、レビューによる問いが確かに目新しいものであることを確認できるとともに、データの操作に終始していないこと(メタアナリシスの場合)を確認できます。投稿時にはジャーナルにプロトコルを提出しますが、できればPRISMAチェックリスト(レビューとアナリシスを進めるためのツール)も提出することが望ましいでしょう。レビューとアナリシスのプロトコルおよびPRISMAチェックリストの詳細は、こちらの記事でご覧ください:若手研究者のためのシステマティックレビューの書き方指南
PRISMAチェックリストは、システマティックレビューやメタアナリシスのための検索戦略の指針になります。ただし、PROSPEROなどのプロトコルレジストリでほかのプロトコルを確認すれば、検索戦略の記述方法についてより詳しく知ることができます。例えば、PROSPEROには、あなたが戦略を記述するのに参考になりそうなプロトコルが2件あります。一般的な記述については、こちらのプロトコルが参考になります。また、行政関連資料データベースの検索については、こちらが参考になります。(ご質問では研究分野に触れられていなかったので、分野独自のプロトコルを参照する必要があるかもしれません。)
以下に、検索戦略の記述に関する指針(キーワード/キーフレーズを含む)をいくつかご紹介します:
- PubMedの場合、キーワードのほかに、MeSH用語と、使用したその他の方法を記載する。(例えば、より検索しやすくするために、PubMedの旧版ではなく最新版を使った場合など。)
- 近接検索や前方一致検索.など、使用した検索方法を述べる。
- ブール演算子を使用したか否かを述べる。
- Google Scholarを使った場合、使用した具体的な方法を述べる。(Google Scholarsでの検索は、再現性と透明性があるとはみなされないため。)こうすると、ほかの研究者がGoogle Scholarで類似エリアを検索する際に便利。
- 各ソースから得られた検索結果の数を記載する。こうすることで、研究で探している文献のギャップを検証しやすくなる。
また、すでに行なっているかもしれませんが、検索した論文や参考資料を、適切なツールを使って保存しておきましょう。それについては、こちらの記事を参考にしてください:若手研究者のためのデジタルツールガイド:文献検索と文献管理ツール
健闘を祈っています!
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