質問: 査読プロセスの各段階で時間がかかっているおり、問合せを繰り返している雑誌に、こちらの苛立ち(いい加減にしてほしいこと)を伝えていいものでしょうか?

質問の内容 -
修士課程の学生の論文で、卒業前にアクセプトさせたかったため、査読・掲載のスピードが速いBMCシリーズの雑誌(オンラインジャーナル)に論文を投稿しました。  1ヶ月経過してもStatusが'Editorial Assessment'から変わらないため、事務局に①現在の状況を教えてほしいこと、②査読プロセスに大幅な遅れ(査読者の選定等)が生じているのであれば投稿を取り下げたいこと、を伝えました。事務局からはすぐに返信があり、編集者にこのことを伝えるとのことでした。  しかし、1ヶ月経ってもStatusが変わらないため再度リマインドメールを送ると、返信はありませんでしたがStatusが’Under Review’に変わり、一ヶ月ほどで1回目の査読結果が返ってきました(投稿から2ヶ月半)。2名の査読者からのコメントは好意的で、1名は修正なしのアクセプト、もう一名は文献が古いものがあるためそれをup dateしてはどうかというMinor Revisionでした。軽微な修正であったためその日のうちに再投稿しました。  しかし、その後2ヶ月経過しても音沙汰がないため、事務局に状況の確認メールを送り(投稿から4ヶ月半)、さらに返信がないためリマインドメールを送りました(投稿から5ヶ月)。ようやく返信があり「修正原稿に対する査読者からのコメントは既に受け取っており、編集者が最終決定をするためにもう1名にコメントを求めている」とのことで、Statusは’Under review’になりました。現在、そこから1ヶ月が経った状況です(投稿から6ヶ月)。  これ以上の状況確認メールを送っていいものか悩んでいる半面、こちらから連絡しないとStatusも変わらないようにも思えます。毎回こちらからメールを送ることでようやく投稿システムのStatusが変わることにも苛立ちがあり、状況確認メールを送るのであれば、こちらの怒りも合わせて伝えるべきか悩んでいます。アドバイスを頂けますでしょうか。
1 この質問に答える
回答:

ジャーナル編集者に確認やリマインドのメールを入れなければならないことがあるのは確かです。多忙な編集者は、査読者に進捗状況を確認することを忘れてしまうこともあるからです。卒業前に論文を出版する必要があるのであれば、ときどきリマインドのメールを送ってみてもよいと思います。 


残念ながら、ジャーナルの査読プロセスは一般的に遅々としています。とくに著名な学際ジャーナルは受けつける投稿論文数が非常に多いため、査読プロセスが遅くなりがちです。しかし、あなたの場合、ジャーナルから一応返信があり、連絡するたびに対応してくれています。これは、ジャーナル側があなたの問題を理解し、プロセスを速める努力をしてくれていることです。あなたが急いでいることはよく分かります。ただ、ジャーナル編集者と査読者もまた多忙で、ほかの膨大な投稿にも対応しなければならず、それらの著者たちからも、プロセスを速めるよう急かされています。そうした状況があることを忘れてはなりません。ですから、リマインドのメールは出し続けるべきですが、いら立ちを爆発させないよう注意しましょう。ジャーナルとのやりとりでもっとも重要なのは、丁寧さです。メールでは常に丁寧に、礼儀正しい態度を示すことを心がけましょう。いら立ちをぶつけるよりもむしろ、事態の緊急性を示すとよいでしょう。卒業前に論文を出版する必要があることを伝えて、論文がいつまでに必要かを伝えてみましょう。そして、心配していることを伝えた上で、できるだけ審査のプロセスを速めてもらえるよう頼んでみましょう。怒りやりいら立ちを伝えるよりも、丁寧に頼んだ方がはるかに効果的だと思います。 


こちらのコース「査読コメントに対応する(上級コース)も役に立つと思いますので、参考にしてみてください。

関連記事:

「ジャーナルとやり取りする際、どんなことに気をつけるべきですか?」


このコンテンツは「原稿の追跡」ステージに属しています。

ジャーナルへの論文投稿に不安がありますか?エキスパートによる無料の個別コーチングで備えましょう。