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私がレビューする論文のほとんどが、質の高い研究です
エリン・リアドン博士はご自分のキャリアを「制作中の作品」と呼ぶのが好きです。というのも、学びとは生涯にわたるプロセスだと考えているからです。博士は大学で4年余りを過ごし、自分の功績になる論文を11本も発表しています。研究歴の当初は、生理生態学に注目し、熱帯の淡水魚に及ぼす低酸素状態の影響に関心を持っていました。ここ数年の間は、海洋の無機炭素循環に対する海産硬骨魚の寄与について調査しています。研究の焦点が移ったことにより、新しいスキルを開発して研究を進めていくことができるので、やりがいがありわくわくする、と語っています。
学術出版の分野に入ろうと決めたのはきっかけは何ですか?
この業界に入ろうと思ったのは、博士課程の終わりで、自分のキャリアで次のステップに進む選択肢を探していたころでした。出版関係で貴重な経験を得て、執筆や発表のキャリアを高める絶好の機会だと思いました。英文校正エディテージでの仕事を通じて、論文を読んだりフィードバックを与えたりすることが本当に楽しく、こうした貢献の機会を楽しみにしていることがわかりました。
ディテージでは、論文投稿支援チームに参加していますね。ここでの経験は、論文を書き、校正し、発表するためのご自分のアプローチにどんな影響を与えていますか?
エディテージの経験によって、自分の研究を書き、英文校正し、発表しようという時に、より批判的な目で見ることができるようになりました。論理に欠陥があるのを見つけたり、論文を磨いたりするのが簡単になったので、重要なことが明快でわかりやすく伝わるようになりました。また論文を書き始める前に、伝えたいメッセージや、研究をどのようにまとめるかについて考えることに、前よりも時間をかけています。結果的に、効率よく書けるようになり、論文の質も向上しました。
論文著者であり査読者としての役割も果たしています。自身の経験から、優れている論文とはどんな論文ですか?
優れた論文とは、明快で簡潔に述べられたメッセージがあり、論文の構成要素での裏づけがあるものです。論文を良くするには、その構成要素すべてがよどみなく流れ、明確で論理的なつながりがなければいけません。パラグラフとパラグラフの間に、簡潔だけど明快なつなぎの文がある論文は、研究の論理や重要性を伝えるのに非常に長けています。
「序」では、研究の重要性を明確にし、必要な背景知識を示さなければなりません。そうすることで、枠組みが与えられ、論文の残りの部分がわかりやすくなるのです。「方法」と「結果」は、やったことを読者に伝えるため、簡潔かつ十分詳しく述べる必要があります。最後ですが、一番重要なのは、「考察」で、先行文献の文脈でその研究の発見を先行文献(「序」で述べた背景知識とともに)の文脈の中に置き、より広い文脈における研究の意義を説明しなければなりません。
著者として、発表した論文のジャーナル選択にはどのように対処しましたか? 顧客である論文著者に対し、ジャーナル選択についてのアドバイスをいただけませんか?
1つ1つの論文ごとに、私は共著者と会い、私たちの研究が対象とする読者について議論しました。引用した文献や、類似したテーマで最近発表された研究にもとづいて、ジャーナルの候補リストを作り、ジャーナルの扱う範囲に関して自分たちが何を求めているか決めます。また、議論に上ったジャーナルについていくつか調査に取り組みます。必要に応じ、インパクト・ファクターが一番高いジャーナルを最初にリストに入れたり、リストの順位を繰り下げたりすることもよくあります。こうした協同プロセスは、どのジャーナルを選ぶべきか決めるのに役立ちます。
著者の皆さんへのアドバイスとしては、論文執筆段階の、できるだけ早い時期に、自分の研究の対象となる読者について考えることをお勧めします。どこに掲載されれば、一番よく読んでもらえるかを考えなければなりません。それにより、自分の研究にとって理想的な枠組みを示せるような論文を構築できるのです。理想的な枠組みでは、その研究の新奇な面をはっきりと示し、投稿先のジャーナルがターゲットとしている読者に関係がある、より広い文脈に研究を置く必要があります。
著者が発表する手伝いをしていないときは、どんなふうに過ごしていますか? 専門のプロフィールには、野外救急法の認定について書かれています。とても興味深いです。ちょっとお話していただけませんか。
そうですね、良い質問ですね。著者のお手伝いをしていない時は、研究員として、海産硬骨魚が海洋無機炭素循環に与える寄与について数値化するというプロジェクトに参加しています。イギリスとヨーロッパのいくつかの海洋研究所で実験的研究も行っていますし、学生を指導したり、自分の論文の発表準備をしたりしています。
働いていない時は、野外活動をするのが好きです。例えば海岸線の散歩、野生生物の観察、釣り、サーフィン、写真撮影などです。結局、生物学や研究に対する情熱は、野外活動に対する長年の愛情から出てきたものなのです。野外救急法の認定もそれを示しているのでしょう。学部課程を終え、大学院課程を始める間の時期に、フロリダ大学でレクリエーションの旅の指導者として数年過ごしました。学生のハイキングやカヌーの旅をフロリダやアメリカ南東部で組織、主導したのです。大学院生になりモントリオールに越してきた後も、野外救急法の認定を保持し、カナダでの野外活動と、大学院生のフィールドワークの間は西ウガンダという遠く離れた場所での野外活動を行って、長い時間を過ごしました。
お客様へ一言
論文を発表するということは困難なプロセスですが、エディターから受諾の手紙を受け取った時は非常に報われた思いがするものです。エディテージで私が読んでレビューする論文のほとんどが、質の高い研究です。著者のみなさんには、より広く、よりグローバルな文脈における自分の研究の意義と、その意義を自分の論文にどうやって取り入れるかを、より幅広くとらえることをお勧めします。
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