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専門分野とこれまでの経歴を教えて下さい。
大学の学部時代には初等教育を、そして修士課程では英語を専攻しました。私がいつも言葉や言語に強く惹かれてきたのには複雑な理由があります。テレビやラジオのない環境で生まれ育ったので、私の心の楽しみは読むことでした。小さいころに姉たちが英語のクラスで文章を図解しているのを見て、自分も早くやってみたいと思っていました。今でもまだ楽しんでいます。私はアメリカ西部から中部のさまざまな大学で、フルタイムやパートタイムで何年間もライティングを教えていました。教師としての仕事以外に自分自身でもライティングや編集の仕事をしていましたし、ウィスコンシン・マディソン大学で国内外の大学院生の指導をしていた経験もかなりありましたので、自分にとっては英文校正を自分の専門として、収入源として活動することは自然なことでした。
アーデラさんには20年以上の英文学の教授としての経験があります。英文学の教師としての仕事とプロの英文校正者としての仕事はどのようにつながるのでしょう?
私は英語の文学的な側面が好きで学んでいましたが、同時に英文法にも特別な思い入れを持ってきました。自分の言語の美しさと構造の両方に愛情を感じているので、人にそれをどう好きになるかを教えることを楽しんできました。ですが、アメリカの大学生に英文法を教えるのはなかなかフラストレーションがたまる仕事なんです。私立学校んで学んでいない限り、ほとんどの学生は英文法を知りませんし、喜んで学ぼうとはしないんですよね。ですから、英文校正は実際いろいろな意味で指導よりも楽しい仕事なんです。自分の知識と情熱を使って、他の人々の原稿を美しく読みやすく作ることができるのですから。こうすることで、教師として教えていたときと同じこと、つまり「人々のキャリアを助ける」仕事ができるわけです。教える仕事はしていなくても、プロの英文校正者になることで、自分もアカデミックな世界に触れながら、大学院生の方々の論文を書く手伝いをできるのです。
英文校正という仕事の魅力とは
不恰好な文章を少なくとも簡単で読みやすいものに生まれ変わらせようと挑戦している時が面白いですね。でもこの仕事の一番面白い部分は、お客様とやり取りすることです。多くのお客様はアカデミックな人生の負担に押しつぶされています。よい校正者を持つことは彼らにとって大きな助けになりますし、自分が彼らのためになることができることをとても嬉しく感じています。
品質の高い校正を行うために必要な能力
内容に関して言えば、自分がよく知っている分野の知識を使って貢献するようにします。言い換えれば、「無知の校正」をしないように気をつけています。専門的に言えば、私のシステムはとてもよくあるやり方です。まず最初に文章全体を校正します。ジャーナル投稿論文の場合は、アブストラクトを後に残します。アブストラクトは論文記事が何を言おうとしているのか理解してからやったほうが知的に校正できますからね。それから最後のレビューのためにもう一度原稿を読み直す前に、一度休憩を取ります。そしてスペルチェック。一貫性の問題がある場合は、例えば同じ単語がある箇所では全て大文字で、ある場所では別のスタイルで書かれているときなどは、Google検索を使って問題の名詞の表記を確認し、一貫性を修正します。重複ピリオドや不要なスペースがないかどうかも確認します。そして最後にお客様との意思の疎通に努めます。
若い校正者へ、よい校正者になるためのアドバイス
重要なことは2つです。一つは仕事への情熱、そしてもう一つは人情です。どんなに大好きな仕事だといっても、英文校正は極端に大変な仕事ですし、疲れ果ててしまうこともあります。1時間に5分、頻繁な休憩を取ることです。時間をちゃんと管理して、何時間もぶっ続けで校正をしないようにすること。そうでないと消耗してしまいます。そして、自分の仕事の向こうに、生きた人間がいることを忘れず、自分ができるベストの仕事をお客様に届けること。お客様だって自分と同じぐらい疲れ果ててストレスを抱えていることを忘れないでください。そうすれば、お客様へのコメントは親切で優しいものになるはずです。
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