査読コメントへの対処法:やるべきこと・やってはいけないこと

査読コメントへの対処法:やるべきこと・やってはいけないこと

査読(ピアレビュー)は、原稿提出から出版までのプロセスに組み込まれた、必要不可欠な部分です。査読者のコメントは、データに関するちょっとした質問から、データや実験の追加、あるいは方法に関する質問まで、広範囲に渡ります。査読コメントに対応することは、特にコメントが隅々まで徹底している場合、大きなストレスの元となり得ます。以下の「やるべきこと」「やってはいけないこと」を参考にして、査読コメントに、自信をもって対応しましょう。

 

やるべきこと

  • 冷静になる:あなたの研究を批判的に評価し、その分野に対して価値ある貢献ができるようにすることが、査読者の仕事です。そのため、査読者は徹底的にコメントし、多くの修正を求めてくる場合があります。多少の批判的・否定的なコメントがあったとしても、慌てる必要はありません。冷静さを保ち、各コメントによって得られるメリットを見極めましょう。
     
  • 意見を求める:あなたの研究をよく知っている共著者や同僚と、査読コメントについて意見を交わしましょう。査読者の複雑なコメントに対し、別の視点から対処できることに気づくかもしれません。
     
  • 漏れなく対応する
    :すべてのコメントに一つ残らず対応し、見落としのないようにしましょう。各コメントに番号をふって一つずつ対応し、返答漏れがないようにしましょう。
     
  • 異議があれば表明する:査読者のコメント全てに同意する必要はありません。提案・意見・コメントが、あなたの研究の領域外のことだと思えば、そう述べましょう。
     
  • 礼儀正しくする:査読者に異議を唱える場合は、丁寧にかつ理路整然と行いましょう。
     
  • 必要に応じて実証する:自分の主張を裏付けるために、参考文献や追加データなど、裏付けとなる情報を提示しましょう。
     
  • 迅速かつ明確に返答する:返答は迅速に行い、査読者の提案に基づいて変更した箇所を明確に示しましょう。

 

やってはいけないこと

  • フィードバックや批判を嫌がらない:査読者のコメントに逐一異議を唱えたり、反論したりしないようにしましょう。否定的なコメントも、実際には妥当で、あなたの研究の価値を高めることもあります。
     
  • 感情的に反応しない:コメントは、あなたの原稿に対するもので、あなた自身に対するものではないことを忘れないようにしましょう。否定的なコメントを、個人に対するものではなく、建設的な批判として受け止め、中立的に対応するようにしましょう。
     
  • 全否定するような意見の述べ方は避ける:反証する際、「全く同意しかねます」のような言い方は避けましょう。「同意します。しかし・・・」といった言い方を考えるとよいでしょう。こうすることで、丁寧に対応しつつも、毅然とし、考え抜かれた返答を示すことができます。
     
  • 元データや生データを求められたら拒まない:追加データの提供を拒むと、マイナスに受け取られる可能性があります。ある側面をより良く理解しようとしたり検証したりするために、元データや生データを要求されるのは普通のことです。

 

査読コメントへの対応の仕方に関するその他のアドバイスは、こちらの記事をどうぞ。

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