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質問: 文献レビューを書くとき、最初に主張をしそれから証拠を見つけてもよいですか?
非常に興味深い質問ですね。あなたの質問では、研究論文の2つの構成要素が混同されているように思われます。
(1) 研究を通じて著者が実証しようとしている理論あるいは仮説と、
(2) 自分の理論を証明するために既存の文献を使う、文献レビューです。
研究仲間の言葉「展開させたいと思っている理論が世の中には存在しない:私がその理論を展開させ、支持する」を引用すると、これは文献レビューのことではなく、実際の研究そのもの、もしくはリサーチクエスチョンを指していると思われます。
文献レビューに関して言うと、推測だけに基づいて文献レビューを行うわけにはいきません。ただ、いくつか特定の論点で著者が当て推量をし、それを支持する参考文献を探しても構いません。文献レビューの大半が、研究を開始する前に行われているのが理想的です。著者はたくさんの論文、およびその分野で確立された思考傾向について把握するため、それらの論文で引用されている関連論文に目を通さなければなりません。この段階では、自分の論文に役立つ資料だと思う文にマーカーを塗ったり、線を引いたりすることも有益でしょう。その後で、既存の文献で不十分なところを補うために、自分のリサーチクエスチョンや研究デザインをたてるべきです。
論文を執筆する段階では、関連のある文献についてすでによく理解していなければなりません。自分のリサーチクエスチョンや研究結果を支えるため、この文献を広い視野で眺める必要があります。この段階になると、あなたがおっしゃったように、著者は具体的な主張を述べ、それを支持する参考文献を探すかもしれません。けれども、もうこの時には文献に精通していなければなりませんから、論文で述べる主張が単なる推測ではいけないでしょう。先行研究から文を引用するときは、もとの研究でその文が書かれた文脈をよく考慮することも、大切です。
以上がご質問の答えになっていると良いのですが。