質問: 剽窃チェッカーは言語が異なっていても機能しますか?
異なる言語間における剽窃は、学術出版で懸念が増大しつつある問題です。なぜなら、自動翻訳ツールによって、出版済み論文からアイデアやテキストをコピーして、それを異言語に翻訳することが容易になっているからです。
既存の剽窃検知プログラムの多くは、同じ言語で書かれた論文の文章やフレーズの類似性をチェックするものです。なかには複数言語に対応し、複数言語のデータベースを持っているものもありますが、通常は異言語間の剽窃ではなく、あくまでも同一言語間の剽窃をチェックするものです。異言語間の剽窃チェックを行うものもありますが、同一言語間の剽窃チェックと同様の効果が得られているのかは不明です。というのも、文法構造が大きく異なる言語で書かれた論文の類似性を検知することは、非常に複雑なプロセスだからです。異言語間の剽窃検知は、最近多くの研究で取り上げられているので、徐々に洗練されていくでしょう。
とはいえ、剽窃検知ソフトの効果にかかわらず、別言語で出版済みのアイデアや内容の剽窃は、レビュー段階や出版後に発見されるものです。研究者や査読者は、自分の専門分野の研究について、たとえ外国語で出版されたものであっても、常に最新情報を得ています。これが可能なのは、論文を広く発信するために、出版社が論文とは別の言語でアブストラクトを公開しているからです。(通常は、英語以外の論文のアブストラクトを英語で公開している。)さらに、高機能の文献検索ツールのなかには、英語以外の言語で書かれたものであっても、関心対象のトピックの論文を見つけてくれるものもあります。
異言語で出版された論文からアイデアやコンセプトを借用し、それを引用しないことは、剽窃であることに変わりありません。発見されれば、著者の信用に傷が付き、出版のチャンスがふいになるかもしれません。
言語、構成、参考文献などのポイントを押さえた原稿チェックを受けて、よくあるミスを回避し、投稿に備えましょう。
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