オープンアクセスを超えて:研究から得られた知識を社会で共有するということ

オープンアクセスを超えて:研究から得られた知識を社会で共有するということ

ジョン・ウィリンスキー博士は、オープンアクセス化の動きに実務と理論の両面から貢献してきた人物として、学術コミュニケーションの分野でよく知られた人物です。教育者としてオンタリオ州(カナダ)の学校で10年間教鞭をとってから学術界に入りました。ダルハウジー大学(Dalhousie University)で教育社会学の博士号を取得、またトロント大学で教育学修士号(教育理論)を取得しています。数多くの書籍を出版しており、そのうちThe Access Principle: The Case for Open Access to Research and Scholarship (MIT Press, 2006)やLearning to Divide the World: Education at Empire's End (University of Minnesota Press, 1998)は受賞歴があります。最近の研究や著書で論じているのは、主にデジタル・スカラーシップとオープンアクセスについてです。関心を寄せている分野は、知識社会学、情報リテラシー、知的財産、学習、ジョン・ロック、学術コミュニケーションです。

現在はスタンフォード大学の教授とサイモン・フレーザー大学の出版学教授(非常勤)を務めています。2000年以降、カナダ王立協会のフェロー(特別研究員)、及び米国のNational Academy of Educationの海外準会員(foreign associate)としても名を連ねています。

ウィリンスキー博士は、サイモン・フレーザー大学図書館と提携して開発したPublic Knowledge Project(PKP、公共の知識のためのプロジェクト)の開設者/ディレクターです。PKPは、オープンアクセスの学術誌や書籍をオンラインで管理・出版するためのオープンソース・プログラムを開発しました。また、アフリカ、南米、アジアでの学術誌の発展の取り組みに協力しています。

3回にわたるビデオインタビューの第一回目で、博士は、学術コミュニケーションにおける変化と課題について論じています。単なるオープンアクセスの奨励ではなく、その先にある「公共知識」という考え方が語られ、社会全体を変革しうるオープンアクセスの潜在力が具体的に示されています。

「知識基盤社会」(knowledge-based society)についての考え方、そしてそこで研究が果たすべき役割が語られる中で提起される喫緊の課題について、研究者なら、自ら考えてみずにはいられないはずです。

 

Be sure to watch this space for the second part of the interview in which Dr. Willinsky discusses who stands to lose in order for open access to work.

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