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査読の舞台裏―査読者は原稿のどこを見ているか?

査読は学術出版の重要なステップであり、査読を通して研究の意義と厳密さを検証する査読者は、科学の質の門番と見なされています。前回のピアレビュー・ウィークでは査読のプロセス自体に焦点を当てましたが、今年のピアレビュー・ウィーク2021では「査読におけるアイデンティティ」をテーマに掲げ、査読に関与する「人」にスポットライトを当てます。

 

査読を行うことによって、履歴書の価値を高めることができます。また、優れた原稿をレビューすれば、自分の研究にもプラスになるでしょう。とは言え、研究者が査読を行うための正式な訓練を受けることはまずありません。研究者なら査読ができるものという前提になってしまっているのです。そこで、査読をしたい若手研究者や、初めての査読依頼を受けて戸惑っている方に、こちらの双方向型セッションをおすすめしたいと思います。このパネルディスカッションでは、査読者が原稿を評価する際に主にどこを見ているのかを解説することによって、これから査読者になろうとしている人々に指針を与えることを目的としています。

 

セッションの内容は次の通りです。
 

  • 査読依頼を引き受けるかどうかを決める前に検討すべき事項を理解する。
  • 実際にレビューを行うときの理想的なプロセスと、最初に注目すべき点を理解する。
  • リジェクトを回避するために著者が気を付けるべき重要な側面を認識する。
  • 「研究者であり査読者」という立場における役割と責任のバランスの取り方を学ぶ。
  • 自分のアイデンティティが、査読に対する認識・経験・対応にどう影響するかを解き明かす。

 

この機会に、さまざまな専門家の声に耳を傾け、学び、仲間とつながりましょう!

 

「査読の舞台裏―査読者は原稿のどこを見ているか?」

開催日時:2021年9月22日23:00~(約60分)

 

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パネリスト

Dr. Stefano Colafranceschi

イースタン・メノナイト大学助教

欧州原子核研究機構(CERN)のCMS Experimentに応用物理学者として10年間勤務。高度な製造エンジニアリング、技術開発、工業生産管理で豊富な経験を持つ。最先端の素粒子物理学検出器の設計と、データ取得システムおよび高性能データ分析ツールにおけるソフトウェアの領域で、CMS Experimentの膨大なプログラムの実行に大きな役割を果たした。

 

 

Dr. Jo Røislien
スタヴァンゲル大学教授(健康科学部 医療統計科)
スタヴァンゲル大学(ノルウェー)健康科学部教授、オールボー大学(デンマーク)医学部名誉教授。自身の研究を発信する傍ら、研究者・教師・官公庁・民間企業向けに、複雑なトピックの伝達に関する講義を行なっている。著名な科学コミュニケーターとしてラジオ、テレビ、印刷媒体に頻繫に登場し、幅広い聴衆に接している。ノルウェー科学技術大学(NTNU)石油工学部および応用地球物理学部で地球統計学の博士号を取得。オスロ大学病院研究アドバイザーとオスロ大学(UiO)生物統計学部のポスドク研究員を務めた後、ノルウェー航空救急財団シニア研究者として勤務。統計学者および研究者として、ノルウェー公衆衛生研究所、病的肥満センター、スンナースリハビリテーション病院、ノルウェー中毒研究センターをはじめとする多くの医学研究グループとコラボレーションしている。 

 

モデレーター

Mriganka Awati
カクタス・コミュニケーションズ/シニアライター
科学コミュニケーション分野で15年以上の経験を持つ。BELS認定編集者、ジュニア編集者。医学・生命科学分野で数多くの原稿の校正を手掛け、著者向けイベントの企画運営にも携わった。論文執筆に関する書籍3冊(エディテージ)の執筆を担当し、グローバル調査報告書(エディテージ、2018)とメンタルヘルス調査報告書(カクタス、2020)の作成に携わった。現在は研究者向けの教育・情報・指針に関するコンテンツの作成とレビューを担当している。

 

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