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"優れた英語論文とは、誰もが理解できるような面白いストーリーを提示しているもの"
経歴を教えて下さい。
私はイギリスのブリストル大学で動物学の勉強をしました。この期間中、ギリシャとイギリスで野生生物リハビリテーションの仕事に加え、ギリシャで海亀の研究にも参加しました。1996年に勉強を終えた後も、主に海洋沿岸生態学の分野で保護とコンサルタントの仕事を続けています。2006年~2010年の間、ギリシャ(イオニア大学と、テッサロニキのアリストテレ大学)とイギリス(スウォンジ大学)の教授らの指導のもと、国際的に広範な各機関から入手可能な助成金を受け、自分の博士号の研究を進めました。
この間、掲載難易度が比較的高いジャーナルの投稿に照準を合わせるようになったため、論文を執筆するスキルを向上する努力を重ねているうちに、今度はピアレビューシステムの常連となりました。その頃からヨーロッパの英語ノンネイティブの研究仲間たちの論文原稿、報告書、助成金申請書の英文校正を始め、他の人達の研究成果の出版という行為を完全なものにするお手伝いをすることに、とても喜びを感じることに気付きました。その結果、博士号の取得とともに、エディテージへ応募し校正の専門家となり、それ以来この仕事をずっと続けています。
校正作業では、文章を筋の通ったものにし、研究目標の展開や研究成果の応用の可能性を明確に示すよう修正していくことに仕事の醍醐味を感じます。またそれらによって、投稿出版という目的達成に向けて注がれた努力を認めるということに喜びを感じます。
論文が広範な読者を対象にできることを確実にするには?
まず最初に英語の文法が正しいか、そして著者の主張の流れ、展開が明確に示されているかを確認します。それに加えて、専門家ではない人でもある程度のレベルは理解できる文章になっているかどうかも確認します。第二に、方法論的な不正確さや漏れ、正当性の証明が要求されうる研究技法といった、査読者に指摘されかねない原稿の要素を気を付けて見ます。そして最後に、論文が科学界の広範な読者を対象にできることを確実にできるような方法を探します。
インパクトが比較的大きいジャーナルは特定の学問領域に限定されない多くの研究者を想定読者層としているため、これらのジャーナルを目標とするときにはこれは特に重要なポイントとなります。
優れた論文とは?
優れた英語論文とは、最終的に専門家と同様に専門外の人達でも理解できるような面白いストーリーを提示しているものです。第一に、ひとつの論文に大量の情報を載せないことは非常に重要です。第二に、見せたいデータの中から中核となるメッセージを選ぶことが必要で、それを論文の主題とします。
一般的に、序論では主張は広範なコンセプトで始め、徐々に自分の研究分野に論点を絞り込んでいきます。考察ではその反対のステップをとります。この枠組みの中で、一文一文が明確な焦点のある簡潔なセンテンスとなっている。個々の文が前後の文とつながることで論旨の展開が進行する。そして個々の段落があなたの研究内容の一側面を伝えている。優れた論文を定義するこれらの条件をクリアするためには、優れた英文法、句読法、文章構成のスキルが要求されます。
どのように研究をしていますか?
科学は絶えず発展している、ということを常に意識していることが大切です。ですから、幅広く読むことは非常に重要です。私は自分の知識ベースを絶えず向上し、私が読む論文原稿に応用するためにも、最新の生態学、行動、環境保全のジャーナルを読むための時間を毎週、数時間設けるようにしています。さらに、こういったインパクトの大きいジャーナルを読むことは一定レベルの英文執筆スキルを維持するためにも役立つのです。上司・先輩やお客様からの批評にいつも耳を傾けるのも、自分のスキルを向上し続けるためには非常に大切なことです。
英文校正社としての役割とはズバリ?
自分自身の経験から、研究活動の設計から実行、分析、そして執筆に至るまでの時間と努力がどれほどのものかを大変よく理解しています。また、研究結果や応用の可能性をできるだけ広範な読者に、明確に提示できることの重要さも理解しています。ですから、私が校正に携わる全ての論文は敬意を持って取り扱い、著者の方々を可能な限り手助けすることを目指しています。私の主な目標は、送られてくる論文の内容を理解した上で、論文の核となる部分は明確に提示できるよう、プロフェッショナルな英文校正の仕事をすることです。また、指定ジャーナルのフォーマット規程に適宜従っていることも常に確認しています。
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