- 記事
- 人気
原著論文とレビュー論文の5つの違い
論文にはさまざまな種類があります。オリジナルの研究に基づく論文もあれば、先行研究を題材とする論文もあります。各論文の特性やそれぞれの違いを理解しようとすると、とくに若手研究者は混乱してしまうかもしれません。「原著論文とレビュー論文の違いは?」という質問がQ&Aフォーラムにも頻繁に寄せられることから、あらゆる論文タイプの中でも、原著論文とレビュー論文の区別に研究者たちが悩んでいるのが分かります。以下の図は、この2種類の論文の主な 5つの違いを説明したものです。
※こちらの図はPDF版のダウンロードが可能です。プリントするなどして参考資料としてお気軽にご利用ください。
【原著論文とレビュー論文の5つの違い】
| 原著論文 | レビュー論文 |
1. 目的 | ・オリジナルの研究を行い、詳細に報告する。特定の研究課題に対する独自のアプローチを示す。 | ・特定のテーマに関する先行論文を徹底的に分析する。 |
2. 何に基づくか | ・著者が独自に行なった研究に基づく。一般的に「一次文献」と呼ばれる。 | ・既存の出版済み論文に基づく。独自の研究に関する報告はしない。一般的に「二次文献」と呼ばれる。 |
3. どのように書くか | ・研究課題を設定し、生データを集め、独自の調査を行う。 ・集めたデータの分析・解釈に基づいて論文を書く | ・特定のテーマを選択し、そのテーマに関する先行論文をまとめる。 ・テーマに関する概要と現状の知見を示すことを目的とする。 |
4. 何を書くか | ・研究の各段階(アブストラクト、仮説、背景、方法、結果と考察)の詳細を示す。 ・結果に基づき、既存の知見への補足や将来的な研究課題について論じる。 | ・ピックアップした先行研究の結果の共通点を特定・報告する。結果に不一致があれば、その理由を論じる。 ・客観的な視点で先行論文を分析し、それらの論文が抱える問題点や論文間のずれを指摘する。 |
5. 長さ(字数制限) | ・ジャーナルによって異なるが、3000~6000ワード程度が一般的。上限を12000ワードとしているジャーナルもある。 | ・3000~5000ワードが一般的。ジャーナルによっては、この範囲よりも短い/長いレビュー論文を出版している。 |
もっと時間を、選択肢を、成功を。
あなたの目標達成を後押しする#POWERofMOREをお試しください。
詳細はこちらから
関連記事:
What types of articles do journals publish?(SlideShare)
参考資料:
- 研究論文とレビュー論文の違いは?
- 6 Article types that journals publish: A guide for early career researchers
- Review vs. Research Articles
- Frontiers in Neuroscience - Article types
- Sage Publications - Manuscript submission guidelines
原著論文とレビュー論文の5つの違い.pdf
コメントを見る