質問: 以前に作成した図の再利用について
ご質問に一言でお答えするなら、答えは「YES」です。ただし、著作権保持者から書面で許可を取る必要があるでしょう。著作権保持者は通常の場合、出版済み論文が掲載されたジャーナルです。ジャーナルのウェブサイトに、出版済み論文のコンテンツを再利用する際の許可の取り方について説明が記載されているはずです。取得した許可書は、投稿論文と一緒に投稿先のジャーナルに提出します。こうすることで、投稿先ジャーナルは、今後出版するかもしれないコンテンツが著作権を侵害していないことを確認することができます。
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同じ患者さんが、急性期と慢性期にそれぞれ異なる科で治療を受けたということですね。この場合は、単一のケースとみなされる可能性が高いでしょう。通常、同一症例の病歴、治療計画、転帰(アウトカム)はすべて、1本の症例報告としてまとめられます。したがって、同じ症例で2本の論文を発表することはおすすめできません。というのも、別々の報告書に値するほどに2つの経過が著しく異なるのでない限り、非倫理的な行為とみなされる可能性が高いためです。患者のあらゆる病態は連鎖しているはずなので、そのような状況は考えにくいでしょう。今回の場合も、急性期の病態と治療は、おそらく慢性期の病態に影響を及ぼしていると考えられるので、1つにまとめることが妥当と言えるでしょう。
過去には、同じ症例に関する複数の症例報告が、出版後に撤回されたこともあります。ぜひ、今回の症例を注意深く見極め、上司などにも相談してみてください。その結果、2本に分けて書くことに決めたなら、投稿先のジャーナル編集者に、同じ症例について2本の症例報告を書いたということを必ず伝えるようにしましょう。