AIを活用したライティング支援ツールが瞬時に言語修正し、
ライティングの生産性の大幅改善に貢献!
Charlotte Baptista
Cactus Labs & Paperpal ランゲージオートメーションプロダクト開発責任者
研究者のためのAI英文校正・翻訳ツールとして注目度が高まりつつある「Paperpal」。その開発に携わったCactus Labs & Paperpal ランゲージオートメーションプロダクト開発責任者のCharlotte Baptista に、Paperpalがどのようなツールで、どのような特徴があるのかを詳しく聞きました。日本の研究者の皆さんへのおすすめポイントや、他のAI文法チェッカーと比較しての利点なども語っていますので、ぜひご覧ください。
Paperpalはどのようなツールですか?
Charlotte :PaperpalはAIを活用したライティング支援ツールで、世界中の研究者の論文執筆をサポートします。瞬時の正確な言語修正によりライティングの生産性が大幅に向上するため、論文出版というゴールがより身近なものになります。PaperpalをオンラインエディターやWordアドイン利用することで、文章作成中にリアルタイムで表現や語彙の提案を受けたり、翻訳機能を活用したりすることができます。
日本の研究者にとって、Paperpalはどのように役立ちますか?
Charlotte :Paperpalはアカデミックライティングに特化し、文法や表現などにおいて一貫性のある文章を書けることから、英語を母国語としていない日本の研究者に最適です。搭載されたAIはさまざまな学問分野に対応しており、文法や句読法、言い換え表現などについて総合的な提案を行います。更に、英文ライティングに自信のない研究者の方々にむけて、基本的な冠詞や前置詞、句読法、時制などの修正もPaperpalだけで完結します。
言語以外にも、「シカゴスタイル」や「APAスタイル」、「IEEEスタイル」などのスタイルガイドに規定されている標準的な書式に沿った修正も提案します。例えば、フォーマルで学術的な表現の提案、イギリス英語かアメリカ英語への統一、無駄のない簡潔な表現にするための繰り返しの削除、状況に応じた能動態表現の推奨などを行います。
どのような方にPaperpalをお勧めしますか?
Charlotte :Paperpalは文章構造やトーン、スタイルの要件に特化しているため、学術文章の執筆支援を必要とするすべての人にお勧めです。学術界での成功は、助成金の申請や学位論文、独自の研究論文など、ライティングに大きく左右されます。どれだけ論拠が強くても、どれだけ成果が画期的であっても、ミスだらけの文章では論文の質が低下します。学生でも、アカデミック・キャリアのいずれかの段階にいる人でも、Paperpalを使うとミスのない明瞭な原稿に仕上げることができるので、より良い結果につながります。
日本の研究者に最もおすすめしたい機能はどれですか?
Charlotte :Paperpalの基本となるリアルタイムでの文法チェック機能はもちろんですが、日本の研究者にとって非常に便利なのが翻訳機能です。日本語で文章を作成すると、提案フィードに英訳が表示される機能です。ユーザーへのインタビューから、日本の著者は執筆中に機械翻訳をよく利用しており、なかでもDeepLが好まれていることが分かりました。そこで、Paperpalにこの機能を搭載し、Paperpal PrimeではDeepLを無制限でご利用いただけるようにしました。
また、日本の研究者に気に入っていただけそうなもう1つの機能は、「Writing Tips」です。ライティングのヒントが提案フィードのなかに表示されるのですが、イースターエッグのようなサプライズ要素がありあます。私自身、編集・校正作業をしていたとき、そのようなライティングのヒントを文書に挿入すると、著者の方々に喜んでいただいたのを覚えています。現在、Paperpalでは、コンマ結合や懸垂修飾語など、興味深い文法ミスを自動的に検知し、著者に対して短い英文法のヒントを示すことができます。
Paperpalを使うと、人の手による編集が必要なくなるのでしょうか?
Charlotte :Paperpalは小論文や研究論文、学位論文などの作成中、すぐにその場でチェックするのに最適です。同僚や先輩の助けを待つことなく、すぐにフィードバックを受けとれます。しかし、このツールが執筆プロセスを支援し、生産性を高める一方で、人間の編集者や専門家だけがもつ文脈的な知識や実世界の知識は不足している可能性もあります。また、「インパクトファクターの高いジャーナルへの論文掲載」といった特定の目的を達成するための、専門家による特別なサービスやオーダーメードのサービスの代わりにはなりません。文章作成中にミスをなくし、文を推敲するためにPaperpalを活用し、原稿の完成後はプロの編集サービスを用いて、全体的な構成や、段落レベルの推敲をしてもらうことをお勧めします。
少なくとも今後数年間は、AIツールは補助的なものであり、完全な代替物にはならないでしょう。現段階では、より根本的な編集や校正を行うためには、自分の分野や研究を熟知している、専門知識をもつ校正者を雇うほうがPaperpalを使うよりも合理的かもしません。しかし当社では、新たな機能を定期的に導入することで、そのようなユースケースの解決にも近づいています。
最後に、言語的な提案はもちろん、Paperpal Primeのサブスクリプションには他のツールにはない斬新な機能が含まれています。文脈に沿った類義表現を提案する機能は、代替となる単語を提案し、公表されている文献でその表現がどれくらいの頻度で登場するかも示します。翻訳機能では、日本語から英語への翻訳を無制限で利用できます。
ぜひ日本の研究者の皆さんにPaperpalをご利用いただき、学術文章の執筆をサポートさせていただけることを願っています。