様々な機能で英語論文執筆のハードルを下げてくれるPaperpalに期待しています~後藤景子先生(順天堂大学・医学部)にインタビュー

順天堂大学医学部准教授で、遺伝医療を専門とする医師の後藤景子先生に、ご利用いただいているPaperpalについてお話をうかがいました。Paperpalのどんな点に魅力を感じ、どんなことに期待をしているのか、ぜひご覧ください。

後藤景子先生プロフィール

群馬大学医学部卒。順天堂大学大学院医学研究科にて医学博士号を取得後、現在は大学病院の遺伝性疾患部門の外来にて医師として勤務。医学部准教授も務める。専門分野は臨床遺伝学、循環器内科学、医療経済。

Paperpalは学術論文に適した形に仕上げてくれるのが魅力

遺伝医療を専門とし、ケースレポートなどを発表する機会も非常に多いという後藤先生。だいたい年間に何本くらい、論文を書かれているのでしょうか?

後藤 最終的に英文投稿まで進んだのは、学生との論文だと2~3年がかりで年に1本というところでしょうか。世界で10人しかいないような稀な臨床シナリオに関する書きかけの症例報告は4本くらいあります。准教授として病院管理業務や大学の授業などやることも多く、どうしても論文執筆のペースは遅くなってしまっています。本来は、年3本くらい投稿したいと思っているんですけどね。臨床的な洞察は初稿としてもう8割ほどの完成度で溜まっているので、あとは整理するだけ、そんな感じのものがそこからの作業で滞ってしまっているのが現状です。

Paparpalはどのようなきっかけで使われたのでしょうか?

後藤 たしか広告を見て知ったと思います。何回かGrammarlyを使って英文校正してみていたのですが、その後Paperpalを使って作成された英文校正を比べてみたときに、Paperpalの方が論文に適した英文に近いように感じました。もちろん、最終的にはエディテージの英文校正サービスにも出していますが、まずは和文を書いてDeepLなどで翻訳し、次はもうGrammarlyを利用せずにPaperpalで作業するという手順に段々となっていきました。

最初に和文で書くのには何か理由はありますか?

後藤 完全な英語脳がないというか、文章を生み出すのは和文でも精いっぱいで、英文からは書かないタイプです。学生の論文チェックもできれば本当は和文で提出してほしいくらいです(笑)。私は、英文を修正したバージョンごとに、和文も全部直し、同じ和文のバージョンを保存するようにしています。さすがに最後の投稿原稿の版は英文のみになっていきまますが、他の共著者による確認にも和文があると便利ですからね。

先ほど、DeepLで翻訳したものをGrammarlyにかけずにPaperpalにとのことでしたが、GrammarlyとPaperpalに違いは感じますか?

後藤 そうですね。Grammarlyで直すと、日常会話的な表現になりますよね。学術論文のフレーズ、たとえば英文の最後に“respectively”を配置して、直前にカンマで挟む英文など、十何年前に博士号を取るときに上司が直してくれたようなものは、Grammarlyでは必ずしも優先的な校正としてあがってこないのではないでしょうか。実際、Grammarlyで直したものをPaperpalにかけると真っ赤になりますから、それなら最初からPaperpalでいいのではないかと思っています。

ありがとうございます。Paperpalはエディテージの長年にわたる校正者のノウハウを蓄積してできたツールなので、論文に適した仕上がりになるというのは、多くの利用者の皆さんに言っていただけています。Paperpalにこんな機能があったらいい、というご要望は何かありますか?

後藤 今悩んでいるのは、パラグラフライティングですね。日本語でパラグラフチェックできる機能があるものはほとんどないですし、まとめ方や論文の言い回しを考えるのは本当に大変なので、そういうのをサポートしてくれる機能があれば、すごく助かります。

パラグラフライティングのサポートには及ばないかもしれませんが、Paperpalの有料版にはcopilot機能に生成AIが加わり、パラフレーズ書き換えや単語数削減ができるようになっています。また、Make Academicといって、表現を学術論文にふさわしいトーンにしたい対象範囲を選択してボタンを押すと、全体的にアカデミックに仕上がるという機能や、サマリーを自動で生成する機能などもありますので、ぜひお試しいただければと思います。

後藤 それは便利そうですね! 症例報告の次にレビュー論文の投稿も多いので、活用できそうです。

Paperpalで論文執筆へのハードルが下がることに期待

エディテージの英文校正サービスとPaperpalの両方をご利用いただいている後藤先生ですが、800字程度の原稿をPaperpalだけで仕上げて提出された例もあります。どのように使い分けられていますか?

後藤 英文を修正するということであれば、口頭で発表することが主なものだとPaperpalだけで十分かもしれません。ただ、エディテージの英文校正のように人の手でやってもらうと、いろいろなコメントがついてくるのがいいですよね。査読者から「ここの意味がわからない」などのコメントもあり、自分が気づいていなかった角度からの指摘があると考えると、英文校正サービスに出す価値があると思います。

そのほか論文執筆において、Paperpalを使う前と使ってからの大きな違いはありますか?

後藤 やはり、論文発表のスピードが速くなりましたね。年間で1本、もしくは1.5本いくかいかないかだった研究者が、2~3本出せるようになる。Paperpalにはそれくらいの力があると思っています。エディテージの英文校正サービスに依頼する場合は、どうしても予算を考えてしまうのですが、Paperpalが使えると、論文投稿することに対する抵抗が軽くなるのではないでしょうか。博士号取得のために博士論文を1本書いただけで終わってしまうこともたくさんありますが、それは英語力や金銭的な問題などいろいろなハードルが理由なんだと思います。Paperpalの登場により、英文論文執筆については環境に依存せず、みんなが平等に、また限りある時間を有効に使って研究をしていくことができるのではないかという期待感がありますね。

本日は貴重なご意見をありがとうございました。


Paperpalは、リアルタイムに言語と文法を修正するための提案を行い、著者がより良い文章をより速く書くことを支援するAIライティングアシスタントです。プロの学術編集者によって強化された何百万もの研究論文に基づいてトレーニングされており、機械的なスピードで人間の精度を提供します。

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この記事を書いた人

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