博士論文をジャーナル記事にするための6つの簡単なステップ

July 5, 2023

何年もかけて研究し、汗と涙を流し（少なくとも筆者の場合はそうでした）、推敲を重ねた博士論文で何ができるでしょうか？　実家の本棚に飾って、友達全員に自慢しますか？　本のストッパーとして使いますか？　アカデミアでは資金の獲得、研究、出版が行われているため、博士論文を出版可能なジャーナル記事にするのも可能なのではないかと思うかもしれません。もちろん可能です！

世界はますます速いペースで競争が激しくなっていますが、それは学術界も同様です。今日、「出版するか、それとも消滅するか」というコンセプトにより、学術研究の世界で成功するためには学術論文を出版しなければならないという大きなプレッシャーがかかっています。メリットは明らかで、論文をジャーナル記事にすることは、より多くの読者に自分の研究を紹介する絶好の機会であり、さらなる研究に必要な資金を得ることができ、また求職者にとって素晴らしいマーケティングツールとしても機能します。この出版への絶え間ないプレッシャーはマイナスに作用する可能性もありますが、あなたの博士論文は、指導教官や査読者によって何度も修正され、博士号取得に必要な高い品質基準を満たしているはずです。ということは、論文をジャーナル記事にするのは簡単なのではないでしょうか？　そうである場合もありますが、必ずしもそうではありません。

良い点は、ほとんどの場合、ひとつの論文から複数の記事を公開できることです（筆者は、剽窃を避け、記事間で内容が重複しないようにしました）。ただし、考慮すべき点がいくつかあります。まず、論文を出版することの正当性です。ほとんどのジャーナルは問題ないと思いますが、クレジットやカバーレターでその論文について言及することをおすすめします。2つ目は実用性ですが、これについては後で説明します。ジャーナル記事では一般的に、研究のギャップが特定された根拠を示し、それをどのように埋めようとしたのか、方法、結果、考察、そして多くの場合結論を示します。これは博士論文にも含まれています。ではなぜ、学位取得の承認から目標ジャーナルの投稿ページに直接進まないのでしょうか？　それは長さが原因です。博士論文はテーマによって異なりますが、ジャーナル記事よりもはるかに長く、おそらく記事に必要な長さの10倍以上になります。以下に論文をジャーナル記事にするためのベストプラクティスをいくつかご紹介しましょう。

基本を正しく理解する

あなたの博士論文は、研究テーマの複数の側面をカバーしていますか？　そして、それぞれのトピックはジャーナル記事の独立したテーマとして扱うべきです。つまり、構造的なガイドライン（Abstract／抄録、Introduction／序論。Methods／方法、Results／結果、Discussions／考察など）に準拠するために必要な変更を加えれば、各章を個別のジャーナル記事に変えることができる可能性があります。

具体的な内容に集中する

Methods／方法について記述する場合、博士論文ではすべての詳細が必要となりますが、ジャーナル記事では引用を利用して字数を減らすことができるので、既知のアプローチや標準的な実験手順を効果的に引用しましょう。

効果的に言い換える

博士論文の内容は徹底的であることが求められますが、ジャーナル記事は冗長であってはなりません。ですから、論文の内容を言い換えてください。通常、直接的な引用はおすすめしません。意味を表現するために自分の言葉を使って簡潔な代替案を作成してください。

ある程度の見通しを立てる

指導教官やその研究に貢献した他の同僚と、あなたがやっていることについて話し合いましょう。当たり前のことかもしれませんが、彼らはあなたよりも長い道のりを歩いてきているので、素晴らしいアドバイスをくれるはずです。

レビュー記事を書くことを検討する

研究テーマを理解するために行われる作業は非常に時間がかかり、多くの場合、幅広い知識をカバーする必要があります。これを、その分野への最新の貢献を要約したレビュー記事に変えることができます。筆者は、審査プロセスの過程で、自分の研究を少し違った方向に焦点を当てることに決めたことを考慮して、博士課程の研究から1つのレビューを公開しました。これが、私の論文をジャーナル記事に変換するための、今の私の最善の努力です。ひとつ忘れてはならないのは、レビュー記事はオリジナルの研究を報告するものではありませんが、将来の研究を促進するために、様々な研究を革新的な方法で分析し、関連付けることができるということです。