最初の論文を科学ジャーナルに掲載する方法:ステップバイステップガイド

How to publish your first article in a scientific journal A step-by-step guide

博士課程の学生であれ、ポスドクの研究者であれ、あるいは最近教員になったばかりの人であれ、キャリアの浅い研究者であれば、おそらく近々ジャーナルに論文を投稿しようと考えていることでしょう。これまで一度も投稿をしたことがない場合、まず頭に浮かぶ疑問は「何から始めればいいのか」ということではないでしょうか。

この記事では、どのように研究論文を発表すればいいのか悩んでいる皆さんに、役立つヒントやリソースを提供します。

論文を掲載するための5つの重要なステップ

1. 整理整頓をする

定期的に参考文献の目録を作成し、執筆を開始する際にはすぐに使えるようにしておきましょう。また、論文のリポジトリとして使えるだけでなく、書式設定にも役立つ、優れた参考文献管理ツールを知っておくことも必要です。整理整頓を心がけることは、ジャーナルに論文を掲載する準備をする間ずっと役立ちます。

2. 候補となるジャーナルを特定する

研究室の指導教官と話し合い、対象とするジャーナルからいくつかの論文を例として選びます。そうすることで、どのように論文を準備し、発表する必要があるかが見えてきます。ジャーナル・ファインダーを使用すると、自分の研究に最適なジャーナルを特定するのに非常に役立ちます。

3. 結果のセクションから取りかかる

論文の結果セクションは論文全体を支える土台になります。つまり、それさえ書けば、あとは後から書けるはずです。まずは結果の説明とともに、図と表をまとめましょう。結果には参考文献やデータの解釈は必要ないことを覚えておいてください。グラフ、表、図、写真などを使い、論文を掲載するジャーナルのガイドラインを守りながら、可能な限り最善の方法で結果を報告します。

4. チームから意見をもらう

出版に向けて論文を準備する際には、チームから意見をもらうことが重要です。ジャーナルに投稿する論文を仕上げるために、定期的なレビューセッションを設けるようにしましょう。著者全員が結果について同意したら、方法、序論、考察のセクションを書きます。自分で実験を行った場合は、方法セクションが最も簡単です。他の論文に記載されている方法を使用した場合は、必ず引用すること。たとえそれが、あなたのチームによって使用され発表された方法であっても、引用する必要があります。

5. オリジナル性を保つ

文献レビュー/序論セクションや考察セクションを書く際、他の論文から文章を引用したくなるかもしれません。しかし、ジャーナルは剽窃された文章やAIが作成した文章を見つけ出します。したがって、このステップはとても重要です。他の論文で読んだものは、必ず自分の言葉で書くようにしてください。自分の論文で他の研究者の研究を参照する場合は、参考文献セクションで引用する必要があります。他の情報源から直接引用する場合は、必ず引用符で囲み、正しい引用を行いましょう。科学ジャーナルに投稿する場合、画像はAI支援ツールでチェックされ、オリジナルかどうか確認される可能性があるため、図に関してはさらに注意が必要です。科学ジャーナルに投稿する場合は、投稿前に必ずデータと図表を再確認してください。

役立つリソース

記事の執筆と出版に役立つリソースを紹介します。

  • ジャーナルへの掲載は研究者にとって重要ですが、しっかりと計画を立てなければ、掲載までの道のりは険しいものになります。以下の記事では、目標を達成するために、あなた自身の出版スケジュールを作成するための段階的なプロセスを提供し、ジャーナルに論文を投稿した後に起こりうる結果について紹介します。出版という目標を達成する準備をしましょう!

    ▼記事はこちら
    出版計画の立て方とその必要性
  • 若手研究者は、最初の査読付き論文の出版がキャリアの重要な節目であると当然認識していることでしょう。それは、その分野の議論に積極的に関与し、知識体系に貢献したことを示すものです。学生や研修生の論文出版は、成功すれば良い意味でスリリングですが、多くの場合、困難や落とし穴も伴います。学術出版という大きなリスクを伴う取り組みにおいて、経験が浅かったり、利害が対立したりすると、そのプロセスがうまくいかなくなったときに、否定的な感情がかきたてられることがあります。以下の記事では、よくある問題についての情報と、ポジティブな経験を生み出すための最善のアプローチ方法についてのガイダンスを提供します。

    ▼記事はこちら
    学術出版の共通問題に取り組む若手研究者のためのガイドライン
  • 研究論文を書くということがあなたを不安にさせているなら、以下の記事はあなたにぴったりのものです。論文の初稿を作成することで、執筆プロジェクトをどのように前進させることができるかを学びましょう。

    ▼記事はこちら
    論文の初稿を書き上げるには
  • ベルギーの天文学者であり、ブリュッセル大学・物理学科の客員教授、ベルギー科学研究基金の名誉研究ディレクター、欧州科学編集者協会(EASE)の評議会メンバーでもあるDr. Christiaan Sterkenが、良い論文の特徴、査読に伴う課題、研究のコミュニケーション手段としての英語について語ります。

    ▼記事はこちら
    ESL著者からの助言:優れた論文とは?

この記事はEditage Insights 英語版に掲載されていた記事の翻訳です。Editage Insights ではこの他にも学術研究と学術出版に関する膨大な無料リソースを提供していますのでこちらもぜひご覧ください。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

エディテージはカクタス・コミュニケーションズが運営するサービスブランドです。学術論文校正・校閲、学術翻訳、論文投稿支援、テープ起こし・ナレーションといった全方位的な出版支援ソリューションを提供しています。