エディテージ・グラントのその後を追う①-衛藤 彬史さん(兵庫県立人と自然の博物館・研究員)

過去にエディテージ助成金に採択された皆さんが現在どのように活躍されているのか、エディテージ助成金の経験が現在にどのようにつながっているのかなど、お話をうかがいました。助成金採択を目指す若手研究者の皆さんへのアドバイスと併せてご覧ください。

衛藤 彬史さんプロフィール
Akifumi Eto


兵庫県立人と自然の博物館・研究員

京都大学大学院農学研究科修士課程修了、同博士課程2年次退学、養父市地域おこし協力隊、神戸大学大学院農学研究科学術研究員を経て20年より現職。

2016年度エディテージ研究費基礎研究グラント採択

エディテージ助成金に採択された研究内容

「交通空白地問題におけるコ・ガバナンスの形成過程」
農村部における「移動の質」を高めることをテーマに、「アクションリサーチ」という手法で農村の価値創造に取り組みました。

現在の主な仕事/研究

過疎地交通については地域団体や市町村の相談等に応じながら、持続可能な地域資源の管理伝統的な農業システムの継承をテーマに、引き続き農業・農村における価値創出をテーマに研究に取り組んでいます。 助成金をいただいたときは1人で住民や地域のNPO等にかかわることが多かったのですが、博物館での仕事を通じて、研究者側も分野横断的にチームで取り組むことや、デザイナーや大工といった異業種の方とも連携しながら研究や実務に取り組む機会も増えました。

エディテージ助成金の経験が現在にどのようにつながっているか

エディテージ助成金は、調査渡航費や図書購入等に主に使わせていただいたと思います。助成金はもちろん有難かったのですが、研究にかける思いやスタンスといった部分を聞いていただき、丁寧な取材の上で記事として紹介いただいたことが励みになりました。 自分の研究スタイルを決定づけるタイミングという意味でも重要だったと思いますし、当時の自分が語った言葉に今も励まされながら、同時に苦しめられてもいます。

助成金採択を目指す若手研究者の皆さんへのアドバイス

エディテージ助成金は、若手研究者を対象に、業績やテーマの流行りではなく、研究にかける思いや執着などを審査基準に取り入れた珍しい&面白いプログラムです。
「実績はないけど自信だけはある!」と勝手に自分の専門分野や学術の未来を背負ってしまって鼻息の荒いアナタに、ぜひトライいただき、思いの丈をぶつけていただきたいです。きっと審査員の皆さんが受け止めてくれるはずです。

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この記事を書いた人

2002年に設立された、カクタス・コミュニケーションズの主力ブランドであるエディテージの目指すところは、世界中の研究者が言語的・地理的な障壁を乗り越え、国際的な学術雑誌から研究成果を発信し、研究者としての目標を達成するための支援です。20年以上にわたり、190か国以上の国から寄せられる研究者の変わり続けるニーズに対応し、研究成果を最大限広く伝えられるよう、あらゆるサポートを提供してきました。
今日、エディテージは専門家によるサービスとAIツールの両方を用いて、研究のあらゆる段階で便利に、安心して使っていただける包括的なソリューションを提供しています。

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