学術的な類義表現をPaperpalでワンクリック検索

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アカデミアと言葉遣い

アカデミック語彙とは、学術論文やレポート、講義・セミナーなど、アカデミックな場面で用いられる単語や表現のことです1。一般的なアカデミック語彙は、通常、学術的なテキストに触れることで身につくものですが2、世界の学術文献や学術講演にうまく対処するには、一定レベルの英語力が必要です。その理由は、世界の研究コミュニティにおいては英語がリンガフランカ(共通語) であり、研究論文やジャーナル記事が主な発信手段であるからです。
小説や一般的な文章とは異なり、英語を母語としない研究者にとって、英語で研究論文を作成することはハードルが高いかもしれません。世界中にいる、同分野の研究者を中心としたニッチな英語読者層に向けて、フォーマルかつアカデミックなトーンで文章を書く必要があることが、ハードルの1つです。さらに、研究論文は、ほとんどの分野、ほとんどのジャーナルで、求められる語彙が厳格に決まっていることが多いものです。そのため、著者が論文で使える表現の幅には限度があります。必然的に、アカデミック語彙や学術文献は冗長的で単調なものになるのです。

思考実験

研究テーマの重要性を訴える文として、次の表現について考えてみましょう。

  • X is fundamental to… (Xは…にとって基本だ)
  • X is important for… (Xは…にとって重要だ)
  • X is pivotal to… (Xは…にとって中心的な役割をもつ)
  • X plays a vital role… (Xは欠かすことのできない役割を担う)
  • X plays a critical role… (Xは非常に重要な役割を担う)

どのフレーズも同じ意味を示しますが、言葉遣いに違いがあります。

ここで、5000語の研究論文の作成中に、100単語の類義表現を検索しなければならないと想像してみてください。普通なら、辞書や類語辞典を活用するでしょう。

一見、簡単な作業のように思えます。

しかし、自分の選ぶ類義表現が、学術文章や学術文献で望ましいものであり、英語のアカデミック語彙として幅広く受け入れられているものであるか自信がありますか? おそらく、多くの研究者が、Google ScholarやPubMed、Web of Scienceといった学術的なコーパスを用いて、特定の類義表現を熱心に検索することでしょう。そして、その言葉の検索ヒット数に基づいて、その用語を使うか別のものを探すか決めるでしょう。

少なく見積もっても、適切な類義表現を見つけるために3回ほど検索し(辞書とコーパス検索)、それぞれの検索には5分ほどかかるでしょう。つまり、研究論文で使う類義表現を1セット見つけるだけで、とんでもない時間と労力を要するのです。それを100回も行うとすると、すでに多忙な研究者にとって、学術的に適切な類義表現を見つけることがいかにいらいらする作業であるか容易に想像できるでしょう。

最適解はPaperpalの文脈に応じた類義表現検索

図1:prematureの類義表現(左:thesaurus.com、右:merriam-webster.com)

たとえば、生殖生物学の学術論文のなかで、”premature”の類義表現としてどのような語を使えばいいでしょうか。

間違ってinopportune、unseasonable、untimely、incomplete、immature、early onといった表現を使ってしまうと、査読者から言葉遣いについて指摘されるでしょう。

では、どうすればいいのでしょうか?

Paperpalは、すべての研究者がより良い文章を書けるよう支援することをモットーにしています。そこで、この面倒な問題を解決するためのソリューションを、当社のAIをベースとした学術編集ツールに組み込みました。
文脈に応じた学術的な類義表現をワンクリック検索できる独自機能を、Paperpal for WordPaperpal for Webでご利用いただけます。単語を選択すると、高度なアルゴリズムが、さまざまな領域の研究論文の大規模コーパスから、文脈に応じた関連性の高い類義表現を検索し、頻度と使用率に基づいてランク付けします。研究者がすべきことは、単語を選択するだけ。あとはPaperpalが自動的に影響力の大きい論文を検索し、過去に発表された論文や学術コーパスでどの単語がどのように使われているかを調べ、複数の類義表現をランク付けして示してくれます。

図2:Paperpal for Web上での文脈に応じた類義表現の提案
図3:Paperpal for Word上での文脈に応じた類義表現の提案

一般用途の辞書では、ある単語がアカデミック語彙として使われてきたのか、どのように使われてきたのか、学術コーパスのなかで使用頻度はどれくらいの位置づけなのか、という情報が不足しています。Paperpalでは、一般的な辞書の限界を理解したうえで、学術文献やアカデミック語彙に特化した、研究者向けの類義表現検索を搭載しています。

このソリューションがどのように研究者の役に立つのか

より良い論文にするには、適切なアカデミック語彙を使う必要があります。あらかじめ学術的な英語表現を使えば、その後の英文校正の必要がなくなります。当社のソリューションを活用すると、学術文献に特化した類義表現を選びだし、過去の論文での使用法に基づいて適切に使うことができます。

類義表現を調べるために、ブラウザで複数のタブを開いて、辞書や学術コーパスを検索する必要はもうありません。調べたい単語を選択するだけで、アカデミック語彙の中から適切な単語を見つけることができます。Paperpalで、研究論文の執筆中に学術的な類義表現を検索しましょう。アカデミックライティングを最適化するPaperpalを今すぐお試しください。

参考文献

  1. Academic vocabulary. EAP Foundation. Available online at: https://www.eapfoundation.com/vocab/academic/ [参照2022-10-20].
  2. Lawrence, J.F., Knoph, R., McIlraith, A., Kulesz, P.A., and Francis, D.J., 2022. Reading comprehension and academic vocabulary: Exploring relations of item features and reading proficiency. Reading Research Quarterly, 57(2), 669-690. https://ila.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/rrq.434
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この記事を書いた人

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