エディテージ・グラントのその後を追う②-中山 達哉さん(広島大学 大学院統合生命科学研究科 准教授)

過去にエディテージ助成金に採択された皆さんが現在どのように活躍されているのか、エディテージ助成金の経験が現在にどのようにつながっているのかなど、お話をうかがいました。助成金採択を目指す若手研究者の皆さんへのアドバイスと併せてご覧ください。

中山 達哉さんプロフィール
Tatsuya Nakayama


2006年3月 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科 卒業
2006年9月 University of Dundee, Ninewells hospital and Medical school, Postdoctoral Fellow
2008年10月 国際農林水産業研究センター, 特別研究員
2009年4月 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員
2013年10月 大阪大学, グローバルコラボレーションセンター, 特任助教
2015年4月 大阪府立大学, 大学院生命環境科学研究科, 特任助教
2016年4月 大阪大学, 大学院薬学研究科, 特任助教
2017年7月 国立医薬品食品衛生研究所, 食品衛生管理部, 主任研究官
2021年4月 広島大学, 大学院統合生命科学研究科, 准教授
現在に至る

2017年度エディテージ研究費第1回基礎研究グラント採択

エディテージ助成金に採択された研究内容

私は発展途上国及び日本における薬剤耐性菌の研究を長年進めてきて、途上国で薬剤耐性耐性菌が蔓延している実態を明らかにしてきました。その過程で、我々日本人が途上国に渡航することによって、多くの日本人渡航者が薬剤耐性菌を日本に持ち帰ることを明らかとしました。しかしながら、腸内での薬剤耐性遺伝子の拡散機構に関しては明らかとされていないことが多く、ゲノム解析によって明らかにしたいと考えるに至りました。そこで本助成金では「食事摂取に起因するヒト薬剤耐性遺伝子保有に関する解析」と題して、応募させて頂き採択に至りました。

現在の主な仕事/研究

現在は、広島大学大学院統合生命科学研究科、食品衛生学研究室に所属しています。ここでは、発展途上国と日本での薬剤耐性菌研究を継続して行っているとともに、食中毒菌に関する研究も行っています。

エディテージ助成金の経験が現在にどのようにつながっているか

助成金は渡航者糞便由来DNAを用いたメタゲノム及びリアルタイムPCR解析に使いました。本助成金で明らかになったデータを予備データとし、科研費に応募したところ、科研費の採択へとつながりました。現在は、薬剤耐性菌保菌に関する、さらに発展的な研究を現在進行形で行っています。

助成金採択を目指す若手研究者の皆さんへのアドバイス

研究を進めるためには、どうしても研究費が必要となります。科研費取得はなかなかハードルが高いものです。研究を少しずつでも進めるためにも、機会があれば、民間の研究費にも応募することをお勧めします。

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この記事を書いた人

エディテージはカクタス・コミュニケーションズが運営するサービスブランドです。学術論文校正・校閲、学術翻訳、論文投稿支援、テープ起こし・ナレーションといった全方位的な出版支援ソリューションを提供しています。

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