ポスドク研究者がキャリアを次の段階に進めるための6つのヒント

March 22, 2024

6 Tips for Post-Doc Researchers to Take Their Career to the Next Level

博士号取得後の進路は、卒業したばかりの学生にとって最もよく聞かれる質問のひとつです。博士課程での学びを生かし、キャリアの次の段階に進もうと考えているのであれば、ポスドク研究員になるのが最も有益です。ポスドク研究者 (博士研究員)として活躍するための戦略について話す前に、ポスドク研究者としての基本を理解しましょう。

ポスドク研究者とは？

ポスドク研究者は、博士課程の学生とフルタイムの研究者との間の重要な分岐点であり、博士課程で身につけたスキルを実証し、発展させる絶好の機会を提供します。最も一般的なポスドクの役割は、学術界における研究中心のポジションです。ただし、ポスドクは産業界、政府機関、非営利団体、その他の非学術組織にも存在します¹。

ポスドク研究者の役割と責任は？

ポスドクの段階では、研究者は経験豊富な指導者と協力して研究を実施します。それは既存のプロジェクトの一部である場合もあれば、独自のアイデアに基づいている場合もあります。ポスドクは、多くの場合、主任研究者と協力して学術論文を執筆し、発表するという重要な役割を果たします。さらに、ポスドクは研究プロジェクトの資金を確保するための助成金を獲得する責任も担っています。これらの活動は、自らが主任研究者になるための重要なステップです。この経験により、研究スキルを磨き、新しい技術を開発し、研究分野に貢献することができます。^2,3

とはいえ、ポスドクの段階にも困難はつきものです。調査によると、博士課程を修了した研究者のうち、高等教育機関の研究スタッフとして働くことができるのはわずか23％で、講師として活躍しているのは14％です⁵。特定の分野ではさらにハードルが高く、芸術や人文科学の分野では、憧れの研究職を得ることができるのはわずか14％です。ポスドク研究者は、これらの課題を戦略的に乗り越え、成功の可能性を最大限に高めるための明確なキャリアプランを立てる必要があります⁴。この記事では、ポスドク研究者がキャリアで優れた成果を上げるための貴重な洞察と実践的な戦略を提供します。

ポスドク研究者がキャリアを次の段階に進めるための6つのヒント

ポスドク研究者としてキャリアを前進させるには、戦略的計画、スキル開発、人脈作り、キャリア探求を組み合わせる必要があります。ここでは、ポスドク研究者がキャリアを次の段階に進めるためのヒントを紹介します。

強力な研究ポートフォリオを構築する

知識を高め、専門分野に貢献する、厳密で質の高い研究を行うことに集中してください。幅広い読者を持つ、信頼できるジャーナルへの掲載を目指しましょう。また、学会やワークショップに参加して研究成果を広めたり、研究を発表したり、他の研究者とネットワークを築いてフィードバックを得たり、専門知識を広めたりすることもできます。このような実践は、高い評判を築き、競争の激しい環境の中でフルタイムの職を得る可能性を高めるのに役立ちます。

研究者と共同で研究する

正式なポスドク研究職は必ずしもすぐに見つかるとは限りませんが、共同研究という道が現実的な選択肢として提示されることはよくあります。興味のある特定の分野や研究テーマを正確に特定し、自分の専門知識と一致させることが重要です。同時に、その分野で実績のある学者を見極めることで、実りある共同研究や、キャリアアップの道を開くことができます⁶。

強力なコミュニケーション能力を身につける

科学論文や助成金の提案書は、明確かつ簡潔に書きましょう。専門用語を使わず、分かりやすい文章を書く必要があります。PaperpalのようなAIアカデミック・ライティング・アシスタントを使えば、アカデミックライティングに磨きをかけるための詳細な提案を即座に得ることができます。プレゼンテーションのスキルを練習し、口頭発表で自分の研究を効果的に発表するために視覚補助を使いましょう。

ネットワークを強化する

ネットワークを広げることは重要です。将来の就職活動の前に、共通の学歴による人脈などを活用すると有益となる場合があります。ポスドクの主な目的は、専門的ネットワークと社会的ネットワークの両方を拡大することです。この拡大により、より幅広いスキルセットと専門知識が得られ、独立した研究や実りある共同研究ができる有能な研究者として位置づけられるようになります⁷。

資金を求めて助成金を申請する

ポスドクとしてのキャリアにおいて、継続して助成金を申請する必要があることを考えると、助成金申請に早くから慣れておくことをおすすめします。そのためには、プロセスを理解し、助成金申請のスキルを磨く必要があります。推奨されるアプローチは、ポスドク期間中に少なくとも1回は助成金申請を成功させることです。助成金の獲得は、研究活動にプラスの影響を与えるだけでなく、あなたの独立性とリーダーシップの可能性も示します。

指導力と教育スキルを身につける

学術的なキャリアに興味があるなら、教育経験を積むことは有益です。講座を担当したり、セミナーを主導したり、学生を指導したりする機会を探しましょう。研究プロジェクトや委員会でリーダーシップの役割を果たし、後進の研究者のメンターになるのもいいでしょう。そうすることで、指導力や教育スキルが身につき、より重責を担う準備ができます。

ポスドクとしての道のりは、継続的な学習と専門的能力の開発を促進する上で計り知れない価値を持っています。技術的な専門知識が重要であることはもちろんですが、ポスドク研究者は多様なスキルを身につけることで大きな恩恵を受けます。ポスドクの期間は、専門的に成長するための期間であることを認識することが不可欠です。この成長には、生涯学習や、洗練されたコミュニケーション、熟練した職業上のエチケット、効果的なリーダーシップ、管理能力といった重要な能力の育成や、責任ある研究の実施などが含まれます。ポスドク研究者は、このような多面的な専門能力開発のアプローチを取り入れることで、キャリアの軌跡に確固たる基盤を築き、自身の成長と選択した分野の発展に大きく貢献するのです。

参考文献