研究論文における4種類の「転換語」とは

4 Types of Transition Words for Research Papers

学術論文では、文章を通して読者をガイドし、自分の考えをうまく伝えるために、研究者はしばしば内容を切りかえるための言葉、「転換語(Transition Word)」を使用します。これらは読者の理解を容易にし、研究論文の流れを良くしますが、学術的な文章で転換語を使って誤った文脈を設定すると、トーンやインパクトが乱れる可能性があります。

では、研究論文で転換語を適切に使用するにはどうすればよいでしょうか? この記事では、学術論文における転換語の重要性を探り、学生や研究者が論文をより良くするために使える4種類の転換語について解説します。

目次

学術論文で転換語が使われるのはなぜですか?

「転換語(Transition Word)」は、研究者が読者にアイデアやコンセプトを伝えるために使用する重要な言語ツールです。これらは、著者の重要な主張を再確認させるだけでなく、書き言葉の構成や流れを改善するためにも非常に重要です。一般的に、転換語はコミュニケーションの橋渡しをするために文や段落の冒頭で使われますが、目的、配置、構成によってさまざまな転換語があります。

学術論文や研究論文における転換語には、「Additive transitions」「Adversative transitions」「Causal transitions」「Sequential transitions」の4種類があります。以下、それぞれについて簡単に見てみましょう。

学術論文における転換語の種類

新しい情報や追加情報を導入する「Additive transitions」

この種の転換語は、前の文または段落で言及された内容に新しい情報や追加情報が導入されることを読者に知らせたり、注意を促したりするために使われます。このカテゴリに含まれる単語の例としては、moreover、furthermore、additionallyなどがあります。また、よく使われるフレーズの例には、in fact、in addition to、considering thisなどがあります。

対比や反論を提示する「Adversative transitions」

この種の転換語は、対比を示したり、代替案を提示したり、反論や相違点を提示するために使用され、研究者が異なる事実や議論に反対する立場や代替案を確立または提案することで、それらを区別できるようにします。このカテゴリに含まれる単語の例としてはhowever、conversely、nevertheless、 regardless、ratherなどがあります。また、フレーズの例としてはon the contrary、in any case、even thoughなどがあります。

因果関係があることを示す「Causal transitions」

文章の中でCausal transitionsを使うことで、著者は2つ以上のアイデアや段落の間に因果関係があることを読者に知らせることができます。これは、主張の重要な理由、状況、条件を明確にするためや、仮定の関連性を検討する際に使用されます。このカテゴリに含まれる単語の例としてはsince、unless、consequentlyなどがあります。また、フレーズの例としてはin the event that、as a resultなどがあります。

情報の順序や論文構造を明確にする「Sequential transitions」

これらの転換語は、過去の情報や議論を暗示したり参照したりすることで、思考や行動の継続を順を追って伝えるのに役立ちます。Sequential transitionsは基本的に、研究論文内の研究者の主要なポイントやアイデアに秩序をもたらし、議論の論理的なアウトラインを作成するのに役立ちます。これらの転換語は主に、研究論文の主要な方法、結果、分析を通して読者をガイドします。このカテゴリに含まれる単語の例としてはinitially、coincidentally、subsequentlyなどがあります。また、フレーズの例としてはFirst of all、to conclude、by the wayなどがあります。

種類 よく使われる単語 よく使われるフレーズ 使用例
Additive TransitionsAlso, Additionally, Furthermore, MoreoverIn addition to, As well as, In fact, Not only…but also, As a matter of factFurthermore, the data shows that X is a significant factor.
Adversative TransitionsBut, Still, However, While, Whereas, Conversely, (and) yetIn contrast, On the contrary, On the other hand, …when in fact, By way of contrastHowever, there is still more research needed.
Causal TransitionsSince, For, As, Because (of the fact that)Due to (the fact that), For the reason that, Owing to (the fact), Inasmuch asSince the original sample group was too small, researchers called for more participants.
Sequential Transitions Initially, Secondly, Thirdly, (First/Second/Third), LastFirst of all, To start with, In the (first/second/third) placeInitially, subjects were asked to write their names.
学術文書で使用される移行語の例

研究者は研究論文を慎重に見直し、学術文書の中で適切かつ効果的に転換語を使用しなければなりません。論文の校正プロセスでは、文脈にそぐわない転換語や不適切な転換語に注意しましょう。これらの単語は、段落の論理的で首尾一貫した流れを促進し、アイデアや議論をつなぐツールの役割を果たすことを覚えておいてください。文や段落の冒頭で転換語の必要性と正確さを再確認し、それらがアイデアや議論を効果的に結びつけ、関連付けていることを確認します。最後に、学術的な文章を書く際には、同じ転換語の繰り返しは避けるようにしましょう。


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この記事を書いた人

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