研究論文で文章をより短くするための10のヒント

10 Tips to reduce the length of your research paper

英語を母国語としない著者の多くは、適切な言葉が見つからないため、簡潔に書くことが非常に難しいと感じています。英語を母国語とする著者にとっても、著者は言いたいことが非常に多く、指定された語数制限を守ることは困難です。

論文を書くときは、ジャーナルの規定を念頭に置いて、簡潔に書きましょう。初稿を書き終えたら、批判的に見直して、より簡潔にできる文章や短くできる文章を特定します。

この記事では、論文を簡潔にまとめるための10のヒントを紹介します。

1. 「there is a previous study on」、「it has been reported that」などのフレーズで始まる文に注意してください。このような文には参考文献を引用する必要があり、そうすると上記のフレーズは不要になります。これらのフレーズは削除し、引用のみにすることができます。


原文:It has been reported that the incidence of Alzheimer’s disease increases with age (Rogue et al., 2004). (17 words)

修正:It has been reported that tThe incidence of Alzheimer’s disease increases with age (Rogue et al., 2004). (12 words)

2. 製品名を含む文は、括弧内の製品名を移動することで短縮できます。


原文:The samples were analyzed on the ABC spectrophotometer (Zhejiang Scientific, Zhejiang, China) to determine the xyz values. (17 words)

修正:The samples were analyzed on the ABC spectrophotometer to determine the xyz values (ABC spectrometer; Zhejiang Scientific, Zhejiang, China). (15 words)

3. 名詞化、つまり動詞の形の代わりに名詞の形を使うことは、文字数を増やす大きな要因なので気をつけましょう。下の例では「diagnosis」の代わりに 「diagnosed」を使うことで、文が短くなっています。


原文:A diagnosis of cancer was made on the basis of the findings. (12 words)

修正:A diagnosis of cCancer was diagnosedmade on the basis of the findings. (9 words)

4. 結果セクションでは、各グループの個々の値を記述し、その後に統計的有意性の値を記述することは避けてください。代わりに、括弧内に値を記述しましょう。


原文:The protein level was 5 mg in Group A, while it was 3 mg in Group B, the difference being statistically significant (p < 0.05). (25 words)

修正:The difference in the protein level was 5 mg in between Ggroups A and B, while it was 3 mg in Group b, the difference being statistically was significant (5 mg vs. 3 mg, p < 0.05). (21 words)

5. 対象読者にとって明らかな、ごく基本的な情報を含む文を削除できないかを確認します。著者はそのような文を、特にイントロダクションやディスカッションの冒頭に加えがちです。文脈を確立することは重要ですが、読者にごく当たり前の情報を提供することは、読者を見下している印象を与えかねません。


エイズについての研究を書く場合、「AIDS is a life-threatening disease.(エイズは生命を脅かす病気です)」というような文でイントロダクションを始めるのは避けましょう。

6. 典型的な長いフレーズは、より短い選択肢に置き換えることができます。以下はよくある例です。


A number of → several

As a result → therefore

On the other hand → whereas

As a consequence of → owing to

7. 英文法では「省略構文」と呼ばれるものを使うことで、文中の動詞の繰り返しをなくすことができます。


原文:Group A was given cyclosporine, Group B was given FK506, and Group C was given chlorambucil. (16 words)

修正:Group A was given cyclosporine; Group B, was given FK506; and Group C, was given chlorambucil. (12 words)

8. MS Officeのようなほとんどの文書処理システムでは、ハイフンでつながれた単語は1つの単語として扱われます。そのため、可能な限りハイフンでつながれた用語を選びましょう。


原文:After rehabilitation, the patients came to rely on themselves. (9 words)

修正:After rehabilitation, the patients became self-reliantto rely on themselves. (6 words)

9. 受動態の代わりに能動態を使うことで、特定の構文における単語数を減らすことができます。


原文:Written informed consent was given by all patients. (8 words)

修正:All patients gave Wwritten informed consent was given by all patients. (6 words)

10. 「of」を使った所有格構文は避けます。


原文:Patients of Group 1 were followed up for 6 months, and those of Group 2, for 12 months. (18 words)

修正:Patients of Group 1 patients were followed up for 6 months, whileand those of Group 2 patientswere followed up, for 12 months. (15 words)

これらのガイドラインは、内容を変えずに論文の長さを大幅に短くするのに役立ちます。しかし、文字数を減らすのは決して簡単なことではなく、論文全体を何度も読み返し、簡潔にできる可能性のある部分をすべて特定する必要があります。残念ながら、すべて失敗した場合は、内容を再検討して、どの部分を削除できるかを判断する必要があります。


この記事はEditage Insights 英語版に掲載されていた記事の翻訳です。Editage Insights ではこの他にも学術研究と学術出版に関する膨大な無料リソースを提供していますのでこちらもぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

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